教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

ギャルゲーや萌えアニメの主人公がヘタレすぎる件

2009-01-10 00:16:08 | オタネタ全般
何とは言わないがギャルゲーや萌えアニメの主人公はヘタレすぎる!

かれら主人公はとにかく優しい。
とにかく優しいが、ただそれだけ。

特技があるとかないとか能力があるとかないとかいう以前に、自分で意思決定をしようとする意識がない。
延々とまわりの女の子が起こした騒動に追従して、そして川の流れのように生きていくヘタレ。
とにかく優しい以外の特徴はなく、あらゆる意味で凡人。

なんでこれでヒロインが惚れるんだ!?

まさに今回わたしが訴えたいところはこれである。

わたしは思う。
主人公はヒロインが惚れてしかるべき男であるべきだと。

一説によると、女性向けのは男×女にすると読者(女)がヒロインに嫉妬するから男×男にするのだというトンデモ説もあるようだが、わたしは男なのでそのへんの事情は理解するすべがない。
わたしは主人公がヒロインに惚れられてしかるべき男であることを歓迎するし、逆にスーパーヘタレ凡人だと不満に思う。

まあ、大概のギャルゲーや萌えアニメはヒロインのドタバタにより話が進行していくわけだから、いきおい主人公の意思による変化を差し込む余地は少なくなるし、したがって主人公の存在感が希薄になるのはしかたがない。
しかし、それと主人公がスーパーヘタレ凡人な件とは別問題だ。

ちゃんとそれを両立している例を出そう。
ネギま!で有名な赤松健の "AIが止まらない" の主人公だ。

知っている人も多いと思うが、この話は(大概のギャルゲーや萌えアニメと同じく)とつぜんやってきたヒロインとの日常を描く王道的なラブコメだ。

主人公は学校に行っても同級生にからかわれるだけの空気のような存在で、一件するとただの凡人にみえる。

しかしPCの前に座らせると真価を発揮する。

実体化プログラムの開発こそ偶然の産物ということにはなっているが、自分で自分を書き換えるような超絶Debugしづらいコードをbugなしで稼動させ、人間と会話できるレベルのAIを試行錯誤しながら一人で造り、ウイルスの検出ソフトも自前でつくり、(以下略)というキレモノだ。

ふだんはちょっとエッチな普通の高校生だけど、ここぞというときには自分のスキルをフル活用させてヒロインを救出する。

かっこいいじゃないか!
ヒロイン(のサーティーたち)が惚れるにふさわしい、いい男じゃないか!
ギャルゲーや萌えアニメにはぜひともこんな主人公を出して欲しい!

(いま入手可能な再販本では省略されたようだが)この単行本のあまったページに作者のOSの環境設定なんかも掲載されていてオタ心をくすぐられる。
主人公が秀才プログラマであることからしても、きっとこの作品自体が作者のあるべき理想の姿を投影したものなのだろうと思う。
きっとそんなふうにすれば、世間のももうちっとましな主人公になるんじゃないかな。
いくらなんでも商用にのるレベルのものが書けるシナリオライターが、自分のあるべき姿も描けないようなスーパーヘタレ凡人の粒揃いだとも思えないし。

えらそうなことを書いて申し訳ないのですが、わたしは商用にのるレベルのものは到底かけやしないので、シナリオライターのみなさんの事は尊敬していますです。m(__)m
まあ事情を知らん消費者の戯言ということでよろしく(笑)。

あとほかの原因を推測するに、主人公が特定の技能に秀でていたり特殊な才能を秘めていたりすると個性が強すぎてしまい、読者側(男)が主人公視点になって主人公の感情と表裏一体となって読みすすめるのが難しくなるかも、なんて問題があるかもしれないし、そんなリスクを背負って商品化するような冒険をしたくはないというのはギャルゲー開発メーカーの理由としては十分妥当だ。つまり主人公は空気のようなヤツであるべきだという方針をとっているから必然的にそうなったわけで。

ここまで主人公のヘタレさに疑問を投げかけてきたが、締めとしてはそれも主人公の個性の1つとして認めたいと思う。したがってけなしているわけではない。できればこの手の主人公だらけの現状を打破してほしいとは願っているが。

(今回は「主人公に対して望むもの」という視点で書いた。次回は「主人公として排除すべきもの」について述べたい)