ボルネオ通信

特定非営利活動法人 ボルネオ保全トラスト・ジャパンのカジュアルなブログ。熱帯雨林やパーム油や生物多様性保全のはなし

エルニーニョ現象とボルネオ島の熱帯雨林

2014-06-10 | とりとめのない話題
梅雨なのにゲリラ豪雨というよくわからない天気が続いていますが、今年はエルニーニョ現象が起き、梅雨が長引いたり台風がたくさんきたりするのでは、と言われてます。


そんななか、気象庁は「エルニーニョ現象(太平洋の海面温度が上昇する現象)の発生に近づいた」という監視速報を発表しました。


エルニーニョ現象は巨大な現象なので、何も日本だけが影響を受けるわけではありません。ボルネオ島は過去にエルニーニョ現象のせいで異常な乾燥状態が続き、熱帯雨林がピンチに陥りました。


1997年に怒った異常な乾燥状態は、ペルー沖あたりで太平洋赤道海域の海面の温度が上がったのが原因と言われています。これこそがエルニーニョ現象で、ボルネオ島では360年に1度と言われる乾燥状態が続きました。


乾燥が酷いと、樹木が普段とは比較にならないくらい枯れて行くのです。野生生物の生活にも影響がでますし、パーム油の生育も悪くなり、パーム油を使って商売している企業は原料費の高騰に苦しむでしょう。


エルニーニョ現象は過去より起きる頻度が上がっていると言われてます。何しろ天候なので解決策があるわけではないんですが、注意は払っておいたほうがよさそうです。