先日の能登の生き物に続いて加賀地方の生き物について述べる。
加賀の観察地
千里浜に続く高松、七塚海岸の砂浜にはハマシギ、ミユビシギなどが多くチュウシャクシギ、クロガモ、シノリガモなどが見られることもある。
千里浜のハマシギ
クロガモ
千里浜から白尾にかけての海岸はシロチドリの越冬地でもある。
シロチドリ
河北潟干拓地は多様な生態系を持ち、コハクチョウ、クロツラヘラサギ、ヘラサギ、ナベヅル、マナヅル、マガン、オオヒシクイなどの良い餌場である。
ヘラサギ
ナベヅル
マガン
サカツラガンなどが迷ってくることもある。
河北潟干拓地のサカツラガン
夏場には、オオヨシキリやカッコウが見られる。
ハス田ではタカブシギ、セイタカシギ、ホウロクシギなどが見られる。
セイタカシギ
ホウロクシギ
コウノトリが人工巣塔で、今年、初めて子育てに成功した。6月30日に撮影した写真では、巣に立つ個体の足には、左:青、黒、右:緑、黄の足環が見える。親鳥メスは2019年豊岡生まれで、左:黄,青、右:黄,青の足環をつけているJ0230、オスは無印である。
巣立ち間近のコウノトリ
この足環をつけているのは今年生まれたヒナで、巣立ちも間近いと思われ、楽しみであった。7日の新聞に2日と5日に2羽が巣立ったことが報じられた。
コウノトリ巣立ちの新聞報道
足環ははっきりとは確認できないが左足は青、黒に見える。30日に立ち上がっていた雛であると思われる。
金沢市の健民海浜公園の森にもコマドリ、キビタキ、コムクドリ、オオルリ、クロジなど多くの小鳥達が立ち寄る。
オオルリ
時にはヤツガシラも立ち寄る。
加賀地方の海岸は石ころが転がる海岸が多く水鳥は少ない。加賀地方では、むしろ山間部や里山、森で種々の鳥が見られる。
我が町能美では、手取川河口根上の海岸に夏、コアジサシが渡来して子育てする。
白山を背に手取川河口付近を飛ぶコアジサシ
最近数が減っているのが懸念される。
里山ではサンコウチョウ、キビタキ、オオルリ、レンジャク、トラツグミ、時にはミゾゴイなど、雪の川辺ではベニマシコなどが見られ、森ではアカショウビン、雪原でオシドリが見られることもある。
近くの森でサンコウチョウ
近くの森でミゾゴイ
近くの川辺でベニマシコ
近くの森でアカショウビン
雪原の上にオシドリ
ヤマドリもいる。
山間部ではギフチョウやルリイトトンボも多い。
カタクリに集まるギフチョウ
蟹淵のルリイトトンボ
湧水も多く、クロスジギンヤンマ、オオルリボシヤンマなども出現する。
昨年8月4日には小松市周辺を集中豪雨が襲い山崩れも多発した。我が町でもルリイトトンボの生息地蟹淵へ通じる山道が崩れ未だアクセスできない状態であり、状況が心配である。また、ハッチョウトンボ生息地も生息環境が悪化し、絶滅が心配されている。何らかの有効な対策を打たなければならない。
手取川の流域、白山への入り口付近ではウスバシロチョウ、オオムラサキ、スミナガシなどのチョウが見られ、秋にはアサギマダラが集まる。
白山麓に生存するオオムラサキ
スミナガシ
フジバカマに集まるアサギマダラ
白山周辺ではツキノワグマ、ニホンカモシカ、最近では冬でもイノシシが多い。
ツキノワグマ遠景
周囲の山ではイヌワシ、クマタカなどが見られる。登山道ではホシガラスやイワヒバリなどを見ることもできる。
ホシガラス
イワヒバリ
加賀市の片野鴨池観察館の池にはマガン、オオヒシクイ、コハクチョウに加え、多数のトモエガモが渡来する。
雪原のトモエガモの群れ
湿地にはムラサキサギ、シジュウカラガンやレンカクなどが迷ってくることもある。
シジュウカラガン
レンカク
周辺には小鳥も立ち寄り絶好の観察場所である。