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イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

【てつどう】「赤くない電車」京急新1000形にフクザツな思い

2010-08-20 | てつどう。



関東民鉄でありながら18m車体で標準軌、
緩急列車の差が激しくあからさまにライバル会社に戦いを挑むといった
関西の民鉄的要素がとても高い京急が好きなんですが、
その理由のひとつに、コダワリを持っていることがあります。

先頭車は電動車でないといけないとか、
ボルスタレス台車全盛のこの時代においてもなお、ボルスタレス台車の採用をしないとか、
ステンレス車やアルミ車といった無塗装の電車がふつうになった昨今でも、
「赤く塗った」電車を出し続けてきたことなど、枚挙にいとまが無いです。

実際には「無地でも出せる」アルミ車は1500形、新1000形、2100形など、かなりの両数にのぼるのに、
これらの車両はすべて、「赤い電車」でした。



でも、その京急も、ついに時代の流れに押されたのか、コストダウンという避けられない状況を受け止めたのか、
2007年(もう3年前なのね...)から登場した
新1000形の6次車から、ステンレス車体で塗装しないという形態で電車を送り出してきました。

しかも、俗に言う「走るンです」車体を持って。






たしかにほかの会社よりは、貼られるシール部分が多く、赤い電車のイメージを残そうという努力は見られますし、
塗装しないということに関するコストダウンはかなりのものでしょう。
こればかりは仕方ないことなのではないかと思うのです。


でも、それよりも問題にしたいのは、これは実は京急だけに限らないのですけど、
デザイン的に猛烈に退化しちゃった感じがすることです。

「走るンです」車体は、基本的にE231系と同様、側板と屋根を雨どい部分で結合するという作り方のために、
雨どいが低く、張り上げ屋根じゃないんですね。
これだけでも、デザイン的に美しかったそれまでの新1000形などよりも、垢ぬけない感じがしてしまいます。
しかも、走るンです車体は、側窓のRが妙に大きく、古臭い。
ドアの窓の抑え方も含め、フラッシュサーフェス化が進んだ鉄道車両が、
これら一連の車体を持つ電車が大量に増えたことで、一気に古臭くなったような気がするのです。


新しい電車でも、美しい外観を持つ日立のAトレイン、工法は独特ながらも、
まだ屋根のRが薄く、見栄えもする日車の車体などは、ステンレス・アルミ車でもいいと思うんです。






京急の新1000形に至っては、前面も退化してます。
ワイパーカバーがなくなったとかそういうレベルではなく、
ガラスのむこうに全部収まっていたヘッドライトや方向幕といったものが
ステンレス車バージョンでは個別に無造作に穴を穿って配置されたような感じで、
窓のデザインもなんだか、ただ四角いだけ。それの周囲を黒く塗って丸いブラックフェイス風にしてる感じ。
それまでは、ちゃんとガラス自体がブラックフェイスの造形になっていたのに...。

ぱっと見は同じようなブラックフェイスなんですけど、ただ塗ってあるだけなのか、
造作としてのそれなのか、の違いは個人的には大きい。
まあ確かに、この作り方なら、コストダウンにはなると思いますが...。



これが新1000形のアルミ車。ワイパーがカバードされているのでスッキリした印象。



>>コストダウンは仕方ないです。それは会社が生き残るため、仕方のないこと。
車内の見つけがグレードダウンしたといっても、それがゆえに乗客が減るわけではないし、
新しい車両はバリアフリーも、省エネ化も、進んでいる。

>>だけど、京急には正直、こだわって欲しかったような気がしたんですよね。
それに、関西(阪急、近鉄など)はまだ、こだわりと高いクオリティを保っていて、
頑張っていると思うんです...。関東でもメトロの16000系のように、
高い質感とデザインを持って出てくるものもあるだけに、なんとも残念なのでした。
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7 コメント

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確かに・・・ (サトシ@白クリオ)
2010-08-21 00:36:33
通勤でたまに乗るのですが、初めて目にした時は残念! っていう気持ちでした。
ただシートだけは一応京急のフカフカシートなのがせめてもの救いでしょうか。

そういえばいつの間にか600系の更新車両も新1000系同様、ワイパーカバーに
600の文字が刻まれていますね。
まだ一編成だけのようなのですが、オリジナル車両に拘る車両担当者の意地なのでしょうか??


くるりのボーカル。
何年か前にタモリ倶楽部で2週に渡って京急特集をやってた時にもゲストで出てましたね。
千葉で見る赤い電車 (とく@鉄菱部千葉支部)
2010-08-21 10:14:55
たまに八千代台あたりで見かける赤い電車って、妙な違和感がウレシイですよね。
こないだ成田スカイアクセス乗りに行ってきたのだけど
http://chibashoku.seesaa.net/article/159224108.html
その時乗ったアクセス特急が京急の600形更新車でした。
あの新幹線みたいなまっすぐに整備された線路を、あの赤い電車が120km/hで爆走するのは、花月園あたりで下町の軒先をくねくね爆走するのとはまた違った趣きですよ(笑。
ってか、アクセス特急は京成の一部車両と京急車限定運用、ってとこも、その俊足ぶりが生かされてて素敵。
いつの間にか・・・ (まつをか)
2010-08-21 15:44:30
E23x系の兄弟がこんなところにもっ!
いやはや、時代はコストダウンなんですね・・・


前面の個性“だけ”の電車も多いんですが、それすらも怪しくなってきたとは・・・
その点、東京メトロはAトレインを上手に使って個性を出しているような。
でも15000系は10000系そっくりですが、16000系は結構低重心&シャープな感じですよね。


関東の人間としては、北総開発鉄道7000形のようなΣカットのゲンコツ電車がなつかしいですw
Unknown (ほそモール)
2010-08-21 20:14:10
最近青砥の高架で銀色を見かける率が高くなりました。
銀色はどうも垢抜けないなと思っていたのですが、今回の説明で理由がわかりました。

それでも「京成版走るンです」の3000が来るよりも、京急車が来た方がおトク感があるんですよね~。
特に600なんか来た日には小躍りです。
Unknown (Gu)
2010-08-22 23:06:06
まだまだ余力のありそうな首都圏の鉄道がコストダウンに走り、ヒーヒー言ってる関西の鉄道が拘りを持ち続けている・・・なんだか逆な感じがしますが、これはもう風土の差なのかも知れませんねぇ。関西人はモノに対する執着心が高いんですかねぇ^^;

我が阪急?はAトレを選んでくれてよかったって今となっては思います。でも3300系あたりの万博期の大量増備車がそろそろ・・・期を迎えますので、ひょっとして?東京のメトロの最近のとか、神鉄の6000系(カワサキだけど)見ていると、無塗装でも悪くないかなぁなんて思ったりします。
Unknown (ie)
2010-08-23 22:22:23
サトシ@白クリオさま>
>ただシートだけは一応京急のフカフカシートなのがせめてもの救いでしょうか
そうなんですか!ほんと、それはE23X系との大きな違いですね!
>くるりのボーカル
この「赤い電車」も当時の京急の社長が京都出身だったから、という縁で作ったそうです。
そういえばくるりには、
クモハ42が臨時列車で山陽本線を爆走するときを歌った「マイオールドタイマー」なんて歌もあります。

とく@鉄菱部千葉支部さま>
>その時乗ったアクセス特急が京急の600形更新車でした。
かっこいいねえ。京急車も使ってるの知らなかったです。京成車(ちなみに大好きです)ではなく京急車ってのがいい!

まつをかさま>
>その点、東京メトロはAトレインを上手に使って個性を出しているような。
文中、16000系ではなく、10000系の間違いでした!16000系はなかなかカッコいいかもしれないです。とにかく、お金かけてる感が今となっては魅力!

ほそモールさま>
>率が
この3年でかなりの数量になったようですものね。京急本線でもほんとによく遭遇します。
>特に600なんか来た日には小躍りです。
同感です...!地下鉄でクロス!なんとも関東らしくないです。

Guさま>
>首都圏の鉄道がコストダウンに走り、ヒーヒー言ってる関西の鉄道が拘りを持ち続けている
たしかに不思議です。それか、そもそも安普請にして耐用年数自体を短く考えているのかもしれません。
>Aトレを選んでくれてよかった
阪急の9300系ははじめて乗った時驚愕でした。超豪華!そういえば京阪の3000系にはまだ乗ってないです。早く見てみたい!
Viva関西民鉄!
Unknown (はるげん)
2018-09-22 22:02:17
社長が交代して京急の車両も塗装されるようになりましたね
しかしベースがJRでは製造されなくなったE231系なので外観の安っぽさは消えません
塗装するのなら新しい設計の形式にすべきです

このところは創立120周年と称するキャラクターイベントや安易な駅名変更案の募集など変なことばかりが起こる

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