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イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

【セダン蒐集癖】Vol.90 凡こそ実用車の本質なり?FIAT レガータ

2008-02-02 | セダン蒐集癖。
つい最近まで、超地味な「平凡なクルマ」、ルノー19(ディズヌフ)に乗っていました。


だけど、この「平凡」って、そうそうできることではないということを、
ディズヌフは教えてくれたのでした。


あたりまえのことを、あたりまえに出来ているクルマ。
適度なクルマ。

広い室内。
広いラゲッジ。
トルクフルで扱いやすいエンジン。
類まれなる乗り心地と、
乗っても疲れない「非疲労性能」。
腰痛と無縁のシート。
素晴らしい視界と取りまわしのよさ。
適度なボディサイズ。
過剰ではない性能。
信頼性(笑)。

これだけ出しても、こんな「あたりまえに」あって欲しい性能や性格が、
果たして現在のどれだけのクルマ(むろん実用という範疇において)
に備わっているというのか。



そう思うと、ひとむかし前の欧州車には、「適度」ないい実用車が
まるでキラ星のように無数にあったような気がします。

まあ、信頼性っていう点では、及第点は出ないのですが(号泣



そんな一台を今日はご紹介、っていうか、捕獲。



正直 100回記念くらいに出してもいいくらいのクルマ...


フィアット レガータです。



先日この収集コーナーに登場したフィアット131の後継車です。
ハッチバック版はリトモと呼ばれ、このアバルト仕様、
130TCには死ぬほど恋焦がれたっけ。



レガータ、取り立てて特徴はありません。
FF、直4のセダン。エンジンは131からキャリーした、古いものばかり。
日本仕様にはオートマの85Sと、マニュアルの100Sが用意されましたが、
ほんとうに、特徴のないサルーンだったのです。


だけど、このクルマ、すごくいい。
車内はすごく広く、ルーミー、ラゲッジも広大。
シートはフランス車もまっさおなほど出来がいい
(フィアットは基本的にシートがすごくいいメーカー)。
欧州車として恥ずかしくない直進安定性とハンドリング、
疲れない性能。

まあ...品質や信頼性は......(ry


だけど、こういう凡な乗り物に、メーカーの信念や自力、
底力が見える気がします。


そして、日本にはこういう凡なのに素晴らしい車がなかなか現れないのです。



>>大好きなんです、このクルマ。
買うまではいかなかったけど、いつも話題の俎上に乗る車でした。
この深いブルーが、すごくイタリア車っぽいですよね。
見つけたとき、叫んでしまいました。

>>このレガータに乗っているオーナーさん、がんばって!
コメント (7)
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