バイユー ゲイト 不定期日刊『南風』

ブルース、ソウルにニューオーリンズ!ソウルフルな音楽溢れる東京武蔵野の音楽呑み屋バイユーゲイトにまつわる日々のつれづれを

さよならマック

2008-08-27 | ある日の出来事

さよならマック。と言ってもウィンドウズマシンに乗り換えるというわけではありません。お別れなのは下北沢のマック。マクドナルドやないよ。ハンバーグの名店『下北洋食屋マック』のことです。僕が一番頻繁に通っていた21、2年前には『サラダの店マック』という店名でした。その頃、下北でよく行くところってどこ(教えて)と聞かれることがわりとあったのですが(下北住人の印象が強かったらしい)、「マック」と答える度に「え??マックぅ」と言われたものでした。高知モンの俺がマクドナルドのことをマックなんて言うわけないやろ!とか思ったけど…言いませんでしたけどね。その愛するマックが昨日をもって33年間の歴史に幕を降ろしたのです。一見、地下にあって目立たない小さな店のようでいつも大繁盛、賑わっていました。とにかく素晴しいとしか言いようのないハンバーグ。ゆるーく成形されて玉葱のはみ出したハンバーグに絡むオレンジのソース。のっかる半熟目玉焼き。他のどこでもお目にかかれないマックならではの味でした。そのうえ安くて雰囲気が良い。ナイフやフォークではなく箸が出てくる町の洋食屋。カウンター7席プラス3卓。その狭い店に入り込んでハンバーグ生姜焼きセットができあがるのを眺めながら(狭いので丸見えなのです)ぼーっと待っているのは至福のひと時でした。あのゆったりした時間がなんとも堪らなかったのだ。店名のマックとはマスターがスティーヴ・マックィーンに似ているから。サラダも自慢で昔はサラダの店と名乗っていた程。さすがに雑踏の地下にあって『サラダの店マック』ではなんだかわからないだろうということか、いつしか『下北洋食屋マック』となっていましたが、だからといって特にコマーシャルになったりすることもなく(笑)変わらず下北の街に有り続けていました。感動的な値段もこの20数年で1回価格変更があっただけだったと思う。とにかくそんな希有な店。
当時は近所のバーで働いていて、住処も近かったので頻繁に足を運んだものだけれど下北を去ってからは年に2、3回。いや年に1回だった年もあったな。とまあ、離れてもいつも頭の片隅にある大切なお店であったわけです。そんなお店の閉店。
繁盛店の閉店は当然ながらマスターの事情。残念だけれど仕方がない。お店の夏休みが明けないまま突然閉店の挨拶が貼り出されたのが先週。あっという間にクチコミやネットで大騒ぎになり、貼り紙にはメッセージが溢れネット上では惜しむ声が本当に沢山みられた。その結果、あまりの反響の大きさに驚いたお店側から5日間だけ『けじめの限定営業』を致しますと発表があったのでした(止めないで、何故!とは言わないで下さいと書かれていました)。もう2度と食べられない!とショックを受けていたのでこれは行かねばと決意。しかし情報を集めると初日から連日大行列。とんでもないことになっているらしい。しかし行くぞ!と平日を選んで金曜日、多少は人が減るであろう午後2時半を選んで足を運んだのですが…。なんと閉店3時間近く前にして売り切れ終了とのこと。開店と同時に満席で一度も追加の仕込みが出来ずに止む終えず終了としたとのこと…。無念。

しかし、数日経つとやはり最後に行っておきたくなって再チャレンジ。今度は開店時間の10時より前にお店についたのですがやはり雨の中階段には行列が!しかしこれなら行列嫌いの自分でもなんとか待てる許容範囲。無事に最後のマックに辿り着いたのでした。
で、どうしたかって?美味しかったですよそりゃ。いつものようにひとりぼーっと待ちながら店内を眺めて「ああ、この時計見ながら、早く食べんと開店に間に合わん」とか考えててたなぁとか「俺、ハタチやったんやなぁ」とかさらりと思い出したりしました。最後のマック、堪能しました。下北の良心がまたひとつ…。そういえばこの地下の同じフロアにあった『ふらんす亭』も懐かしいお店でした。後に企業によりチェーン展開されたあげく肝心の本店がなくなってしまいましたが…。

自分にとって大切な下北といえば『マック』に『古里庵』(涙モノの最高)。そして『FLASH』(グレイトなレコ屋)『パラッツォ』(素敵な美容室)『いーはとーぼ』(孤高の音楽喫茶)『ストンプ』(4年?5年?)働いてました。そして『アンティノック』(いつも使っていたスタジオ)に『蜂屋』(今や伝説)といったところでしょうか?

他にも『レイズブギー』(ラカーニャ)や『DELTA BLUE』『にしんば』『せっちゃん』『LADY JANE』。『ベルリン』にもよく行ったな。朝方は『ブーフーウー』。『ノイズ』って喫茶店にもよく行った。『北沢食堂』そう!『王将』に『富士そば』(笑)あと線路脇の階段あがった3階の定食屋。そうそう『off beat』もあるね。

そんな下北沢をしばらく歩いて、当然のようにDユニオンに寄ってレコを購入。無事に我が街三鷹日本海側に帰ってきたたというわけです。やっぱり今、立ってる街が一番ですね。そんな気持ちで清々しく働きました。業種は少々違いますがマックのような真っ当なお店を目指します。

というわけです。

そうそうそう!!!シモキタといえば
バイユーの義兄弟。『なごやめし酒場 ウーララ』をヨロシク!!

★自分ではとても写真は撮れなかったのでネットで見つけたマックファンの方が撮影した写真を転載します。
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9 コメント

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きのう久々に下北で途中下車してマックのマスター... (なお)
2010-06-03 21:12:33
きのう久々に下北で途中下車してマックのマスターの顔でも見ようと行ってみたら閉店していて、ショックを受けて帰ってきました。マスターどうしたんでしょうか、ネットでこんなことになっているとは思いもしませんでした。マックは私の20代の思い出が一杯詰まった店でした。本当に残念です。
コメントありがとうございます。 (ゆう)
2010-06-04 17:20:21
コメントありがとうございます。

本当に残念ですね。

閉店を昨日知ったなら、それはショックだったことでしょう…。

ご近所の人たちがサンダル履きでウロウロしているような下北が消えていっても
マックや古里庵(…ここも閉店)に行けば時間が止まっているかのようでした。


マスターが亡くなってしまってもう下北にマックが復活することはありません。

時が過ぎるというのはこういうことなのでしょうが…
残念です。




コメントありがとうございました。 (なお)
2010-06-04 18:23:16
コメントありがとうございました。
マスターが亡くなったと聞いてさらにショック。下北を歩けば、何時かは会えるかもしれないと少しは期待を残していましたが、いつもの「ヨッ!」て声がもう聞けないのですね。
本当に残念です。
今更遅いですが、マスターの冥福をお祈りしたいと思います。
もし (ゆう)
2010-06-07 17:30:10
もし
お時間あれば当ブログのカテゴリ
まち歩き の
「笹塚ベイベー」をご覧下さい。

あと
ある日の出来事 の
「ほんとうにさようならマック」も。

三鷹で頑張ります。


・・・2011年1月21日久しぶりに下北沢へ (channao)
2011-01-21 17:00:33
・・・2011年1月21日久しぶりに下北沢へ
数年前にマックにいって、その後閉店されていたとは知らず、マックを探し回ってしまいました。あのマスターがなくなったのも全然知らず、今こちらの書き込みを拝見して泣いてしまいました。もう、あのハンバーグは食べられないんだなぁ・・・今から20年くらい前よく通っておなか一杯にしていました。いつまでも若々しいマスターが・・・残念の一言です。知らなかったことも恥ずかしい・・・もう、下北にいく理由もなくなってしまった・・・・
channaoさん (ゆう)
2011-01-22 11:04:48
channaoさん

お気持ちよく判ります。
本当に素敵な飲食店でした。
僕もそうですが
記憶を大切にする、くらいしか思いつきませんね。


書き込みありがとうございました。
このブログが役にたったのなら幸いです。


私、33年前に、マックでアルバイトした事のある者... (マック バイトNO33)
2014-02-10 00:32:41
私、33年前に、マックでアルバイトした事のある者です。マスターの奥様と同じ鹿児島の出身ということで、すぐ採用してくれました。当時のアルバイトは、大学生が多く、私も、その1人でした。卒業後は、九州で、仕事が決まり、お伺いする事が殆ど無かったのですが、毎年、年賀状は、お互い送らせて頂いておりましたが、ある日、マスターの訃報を聞いてびっくりしました。今、マックの暖簾分けで頑張っておられる息子様のお写真を拝見して、ホッとしております。頑張って下さいね。又、東京に行った時は、必ず、立ち寄りますので、宜しくお願いします。
又、又、バイトの同期の和光大のタケちゃん、上智大のもりちゃん、会いたいですね。連絡がつけたら、いいけどね。一緒に、洋食屋マックか洋食バルウルトラにハンバーグ食べに行きましょう。
マック バイトNO33さん、 (ゆう)
2014-02-12 16:28:07
マック バイトNO33さん、
コメントありがとうございます。
コメントを頂いたことによって
自分で書いたこの文を久しぶりに読み
マックを懐かしく思いだしました。
感謝です。
マックについては (ゆう)
2014-02-12 16:35:03
マックについては
『本当にさようならマック』
http://bayou-gate.no-blog.jp/bayou/2009/07/post_9b52.html
『笹塚ベイベー』
http://bayou-gate.no-blog.jp/bayou/2010/03/post_49a1.html
にも載せてあります。

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