BUONA GIORNATA 

東京の暮らし ミラノの思い出

パリ20区、僕たちのクラス

2010-06-25 02:19:12 | 映画 film
一瞬、ドキュメンタリーだと思うつくりだけれど
実は、ちゃんとシナリオもあり。
出演者たちは、実際に20区の中学に通う先生と、生徒たち。
素人とは思えない・・・いや、演技の経験がないからこその「自然な表情」に
引き込まれました。

20区の中学には、移民も多く、フランス語が苦手な子もいるし
中には反抗的な態度で授業を妨害する子も。

自分を律することもせず、義務も果たさず
逆に、先生をやりこめようと、反抗して・・・そのフランス語がまた、ヒドイ^^;

でも、問題児といわれる子にも
よく見ると、あどけない笑顔や、ふと不安そうな表情を垣間見せたりもして
まだまだかわいいところがありました。

それに、先生に褒められると、さっと表情が輝く瞬間があったりして
子どもを見守り、成長を助けることは、とても大変だけれど
こんな瞬間があるから、先生という仕事は、遣り甲斐があるのだろうなぁ・・・

SATC2

2010-06-25 02:12:00 | 映画 film
「いわゆるハリウッド映画」は、あまり観ないけれど
アメリカのテレビドラマは、けっこう好き。

その中で、SATCは、最初のうちは、あまり好みじゃない・・・と思っていたのですが
一生懸命に生きる4人の姿に、共感したり、励まされたり
エピソードを追うごとに、だんだんとファンになりました。

今回の映画でも、思わず吹き出してしまうようなセリフ、シーンが沢山。
(気に入ったシーンを挙げたいところですが、まだ公開中なので控えます。)
映画館を出たあとは、自然と笑みがうかんでいたような気がします。

ワールドカップが終わったら、もう一度ゆっくり
テレビドラマの最初の話から、見直そうかなあ。

最近観た映画

2010-02-19 14:53:21 | 映画 film
○ファッションが教えてくれること

以前、娘と観た「プラダを着た悪魔」のモデルと言われる
アメリカ版VOGUEのアナ・ウィンターのドキュメンタリー。
ファッション業界の仕事のスピード感、エネルギーに刺激を受けつつ
でも、そのスピードについてゆけなくても、よいのでは?という気持ちにも。

○ポー川のひかり

工業の発達、インターネットの普及など、より便利に、豊かになった生活よりも
身近な人とのつながり、そしておしゃべりしながら飲む一杯のカッフェ。
そんなもののほうが、救いになる・・・心の奥にじんわりといつまでも残る映画。

○パリ・オペラ座のすべて

ダンサーをはじめオペラ座に関わる人々のありのままの姿が
本当に「絵になる」こと、ただそれだけでも感動。
もちろん踊りにも。
それにしても、ダンサーたちの鍛え抜かれた体の美しいこと・・・

Coco avant Chanel

2010-01-13 10:34:05 | 映画 film
○映画

「ココ・アヴァン・シャネル」

ストーリーは、シャネルの伝記など既に読んでいたので
あまり心に残るものではなかったのですが

それでも、主役の3人の演技は、とてもよかったように思います。
(特に、男性2人)
働く必要がない上流階級の男
資産家の生まれではあるが、正妻の子でないため、ビジネスをする必要のある男
そしてその両方から愛される女性、ココ。

働くと言うことは、惨めなことなのか、夢のあるチャレンジの場なのか
二人の男性の対照的な生き方に、色々と考えさせられました。

そして、仕事の成功と、人間としての幸福は、必ずしも=ではなくて
ココも、後には大成功を収め、皆が彼女にひれ伏しても
恋人、同士、友・・・を失ったわけで
やはり、心の中には埋めがたい穴があいているよう。

だけれども、それでいて、そうでもしなくては、シャネルは成功しなかったという自負
それが彼女の表情の中に複雑に入り混じっているような気がしました。

クリクリのいた夏

2009-05-01 13:44:11 | 映画 film
あまり期待せずに、借りたDVDだったのですが
とても良かったです。

フランス語のタイトルは、沼地の子どもたち、というもの。
第一次大戦が終わって、戦地から戻ってきた男が
偶然に住むこととなった、沼のそばの集落での物語なのですが
自然と共存し、周囲が助け合い、季節を肌で感じながら暮らしている様子が
とてもよく描かれています。

貧しいその日暮らしにも見えるけれど
それは、気ままで、自由で、心豊かな日々だったとも表現できる・・・
美しい映像と共に、色々なことを考えさせてくれる映画でした。

感想メモ

2009-04-24 14:33:54 | 映画 film
最近観たDVDいくつか

○「ぜんぶ、フィデルのせい」

1970年のフランスの政治・社会情勢が理解出来、とても興味深かったです。
保守的な環境にいた頃の、アンナの子供服がとても可愛らしかった・・・
ミラノで、娘に買っていた子供服を思い出しました。

○「ぼくを葬(おく)る」

好きなフランソワ・オゾン監督の作品。
突然の死の宣告を前にした主人公を見ていると、辛い気持ちになりましたが
でも、主人公と祖母とのシーンはとても良かったです。
さすがフランスのおばあちゃま。かっこよく、しかも女らしい!
そして何より・・・ラストシーンが、とても感動的。胸にじーんときました。

○「プラダを着た悪魔」

自分のためには選ばないタイプの作品ですが、娘と一緒に観ようと思って。
彼女が、あまり元気のない時期だったので
楽しい映画を観て、気分転換をしてほしくて、選びました。
可愛くて、そして頑張り屋さんの主人公を見て、元気を貰ったようです。^^

○「ローマの休日」

これも娘と一緒に観ようと借りてきました。
娘とローマを旅した当時、彼女はまだ幼稚園児だったのですが
ローマのことは、少しだけ覚えているそうです。
アン王女の、ファッションも、表情も、品の良さが感じられて、素敵でした。

君のためなら千回でも

2009-03-13 14:23:33 | 映画 film
最近観たDVD「君のためなら千回でも」

アフガニスタンという国がかつて保っていた
のどかで豊かな自然、賑やかな市場、子どもたちの笑顔

神秘的な美しさに彩られた文化を持つ国が
その後歩んできた、苦難の歴史。
荒廃した国土、人生を大きく狂わされる人々・・・

でも、人は、どんな状況でも
誰かに抱いた愛情や友情を、簡単に捨て去ることは出来ず・・・
その、静かではあるけれど、とても強い愛情が
この映画から伝わり、私も、とても安らかな気持ちになりました。

それにしても・・・
パリや、ミラノにいたころは、中東情勢のニュースは
新聞の一面や、テレビのトップニュースで取り上げられていました。
日本では新聞の隅っこにあるくらいかな。
この映画を観て、無関心が一番いけないなぁと反省しました。

サン・ジャックへの道

2008-10-08 21:27:44 | 映画 film
この映画を、DVDで観て
(ありきたりな感想かもしれないけれど)
人生とは旅そのものだなぁ・・・と思いました。

皆がそれぞれに背負うもの
辛く苦しいこともあれば、愛や希望もあり・・・

それを、分かち合い、労わり合おうとする仲間たちがいて
諦めずに、歩み続けることで

いつか、人生における、とてもシンプルで、本質的なことに
気が付くことができるのかもしれないなぁ。

コーラス

2008-08-29 13:56:39 | 映画 film
DVDでの映画鑑賞。

私の好きな「バティニョールおじさん」の監督・主演をされていた
ジェラール・ジュニョが出演となれば、ぜひ観たいと思っていたもの。

最初は、暗く寂しげな表情だった子供たちが
マティユー先生との出会いがきっかけとなり、コーラスを始めます。
音楽が彼らに与えた希望、そして心の平安というものが
子供たちが一心に歌う姿から感じられて、素晴らしかったです。

特に、音楽の才能に溢れたモランジュ役の
ジャン=バティスト・モニエの天使のような歌声には、うっとり・・・
「La Nuit」のソロは、鳥肌が立ちそうでした。

そういえば、私の少女時代も
厳しい学校での唯一の発散が、ミサ曲の合唱(ラテン語)でした。
キレイにハモるのは、単純に楽しかったなぁ。

彼女を見ればわかること

2008-07-09 22:43:03 | 映画 film
最近、DVDで観た映画

「彼女を見ればわかること」「美しい人」

どちらも、ロドリゴ・ガルシア監督の作品。

この二つの映画の共通点は
何人かの女性の、人生の一瞬を切り取ったような短編で構成されていること。

それぞれの短編は独立した話ではあるけれど、他のストーリーと少しずつ重なり合い
映画の最後には、おぼろげながらも、ひとつの形になって
観る者に、深い余韻が残ります。

各エピソードに出演している有名女優たちが、驚くほど自然に
それでいて、主人公の感情を鮮やかに演じていて、素晴らしかったです。

Le scaphandre et le papillon

2008-06-16 13:04:39 | 映画 film
先日、久しぶりに映画館に行きました。
観たのは「潜水服は蝶の夢を見る」という映画。

とても哀しいけれど、でもそれだけではない
現状を客観的に受け止めるジャン・ドー(主人公)の
知性、ユーモア、勇気、そして愛が感じられる、素敵な映画でした。

映画のストーリーと合う、褪せたような色合いの映像も
なんとも切なくて、でも、とても美しかったなぁ・・・

映画を観た日に、すぐに原作(翻訳)を買ったのですが
読みすすめていくうちに、彼が表現した言葉、そのものに触れたくなって
翻訳を読み終えた今は、フランス語版を読んでいます。

親密すぎるうちあけ話

2007-10-22 14:43:12 | 映画 film
パトリス・ルコントは、私の好きな監督の一人ですが
この作品も、とても気に入りました。

ある日、美しい女性アンナが
真面目な税理士ウィリアムの事務所を
同じフロアにある精神科医のクリニックと間違えて訪れます。

個人的なことをいきなり話し出すアンナに戸惑いながらも
本当のことを言い出せずに、彼女の話を聞き続けてしまい
次第に彼女に惹かれていくウィリアム。
そしてアンナもまた、ウィリアムに本心を語るうちに変化していき・・・

ミステリアスでもあり、色っぽくもあるけれど、心温まる物語でした。

アンナを演じるサンドリーヌ・ボネールが
ウィリアムと会い、ただ話をしているだけなのに
どんどんと輝き、美しくなっていっていくのに、私までドキドキ。

話す、聞いてもらう・・・それだけで心が解き放たれるのかもしれません。

ミルコのひかり

2007-09-15 15:04:48 | 映画 film
病気が一段落したら、急に外に出たくなって
映画館に、出かけました。

「ミルコのひかり」

ジェノヴァにある盲学校が舞台だったのですが
視力を失った少年たちが、自然の色について
とても表現力豊かに話すシーンに、イタリア語の美しさを、改めて実感。
ちなみに、原題のRosso Come Il Cielo(空のように赤い)も
彼らのアドリブの台詞のひとつ、なのだそう・・・素敵!

主人公のミルコを見ていると、どんな状況にあっても
子供というのは、本来、とてもエネルギーに溢れていて
それを損なうことなく、一人一人の才能を伸ばしていくことは
周囲の大人たちのとても大事な役割だなぁ・・・と思いました。

ドン・ジュリオが、ミルコの才能を見出し、護り、そして伸ばしていったように
私も、娘の中に育ちつつある何かを、大事に、見守っていけたらいいな。

Ponette

2007-09-14 10:25:39 | 映画 film
久しぶりのDVD鑑賞。

主人公の少女、ポネットは
車に乗っていて事故に遭い、怪我を負った上に
同乗していた大好きなママンを亡くしてしまいます。

親戚の家に預けられ、叔母や従姉弟たちと暮らす日々のなかで
彼女は必死に、母を想い、そして死について考えます。

幼いながらも、「死」というものに真正面から向き合い
誤魔化すことなく、思考を深めていく姿
フランス人だなぁ・・・と、つくづく感じました。

健気に、でもちょっぴり頑固に自分の世界に閉じこもるポネットを
周囲の人々は、時に戸惑ったり、怒ってしまったりしながらも
でも尊重し、支えていく・・・その優しさにも胸を打たれました。

ラストに、彼女に起こった奇跡は
私も、もしこの世からいなくならざるを得ないのであれば
一瞬でもこうした時間を持ちたい・・・と
神様にお願いしたくなるような、素敵なシーンでした。

かもめ食堂

2007-05-17 22:50:20 | 映画 film
ずっと観たいと思っていた「かもめ食堂」
ゴールデン・ウィークにDVDを借りて、家族でのんびりと観ました。

フィンランドの透明感のある空気、静かで落ち着いた街並み
清潔で機能的な食堂や、サチエさんの自宅のインテリア
そしてサチエさんが作り出すソウルフードたち・・・

自分の身近に、いくつもの「小さな美」があること
そして、それを感じて生きることが、どれほど人生に喜びを与えてくれるか・・・
そんなことを、ぼーっと考えてしまいました。

サチエさん
自立していて、自分にとって譲れないところには、妥協せず
でも無理もせず、ベストを尽くしたら、あとはもうジタバタしない。
芯が強いけれど、しなやかな、とてもチャーミングな女性でした。

彼女の台詞には、見た目の可愛らしさからは想像できない
大人の女性のかっこよさも感じます。

いつかフィンランドに行ってみたいな。^^