言の葉収集

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いろいろ気ままに書きたいと思っています。

ホームレス中学生

2007-10-23 18:50:23 | 読書
ホームレス中学生

ご存知漫才師(なんて今は呼ばないのだろうか)「麒麟」のツッコミ担当田村裕君の、有名な公園での生活話。
テレビでは何度となく話を聞いていたが、やはり活字となるとその生活は凄まじい。
人はこれほどまでに強く生きられるのだろうか、自分もこんな状態になれば彼と同じ事をやれただろうか?
いや、多分無理である。彼が(正確には彼らがだが)こんな生活を強いられるには何かしら大きな原因があったように思えてならない。それは本には書けない事なんだろうと推測してしまう。
だって、誰かを頼るはずだ。中学生が兄や姉にも気を遣い、ひとり公園の遊具で生活するには当時余程の環境であったのではないか。それとも彼はそれほどまでに強かったのだろうか。

ダンボールを食べた話や、鳩の餌を横取りした話など、今となっては真実のネタとして、大いに彼の職業的な財産となった逸話がいくつも出てくる。

「逆境も乗り越えれば大きな財産となる」

それをこの本で学んだ。
例え今がどんなに辛くても、いつかは笑い話になったり、懐かしい愛おしい思い出となるかもしれないのだ。
ましてや田村さんのように、直接自分の収入に結びつく事だって考えられる。逞しく生きていこうではないか。

しかし最後のお母さんに宛てたメッセージにはジーンときたし、彼は周りの人にとても感謝して生きている。それも伝わった。いい本だ。

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