言の葉収集

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いろいろ気ままに書きたいと思っています。

優勝決定戦

2007-03-25 20:40:00 | 出来事
大相撲春場所も今日が千秋楽、大関白鵬の通算2度目の優勝で幕を閉じた。

本割の結びと、その前の一番が優勝に関わる大事な相撲だった。
結び前の一番、大関白鵬は琴欧洲をすくい投げで転がし、優勝決定戦への切符を手に入れた。
そして結びの一番は、2敗で並ぶ横綱朝青龍と、勝ち越しをこの一番に掛ける大関千代大海。当然朝青龍ががっちり受け止め横綱相撲で決定戦へ進むものと思っていた。
ところが…、意外な展開となった。朝青龍の勝利には違いないのだが、立合い、なんと横綱が右へと変わったのである。「まさか…」場内も、解説者も、誰もが目を見張った。
そして決定戦、今度は白鵬が立合いに変わった。左手をついてしまった横綱、苦笑いで引き上げるその顔が印象的だった。
決定戦での変化は、私の記憶するところでは、栃東が千代大海相手に変化して逆転優勝を成し遂げた時だけだ。
驚いた。そして不可解だった。まずなぜ横綱は本割で変化をしたのか。

勝手に推理してみた。以下は、なんの根拠も無い私の勝手な想像であり、無責任な独り言である。

朝青龍はどうしても優勝したかった。この場所が始まる前の八百長騒動にケジメをつけたかった。「どうだ」と世間を唸らせたかった。
そして誰も成し得ていない初日から2連敗後の優勝を手にしたかった。
しかし、それだけではない。失礼だが本割での千代大海戦は朝青龍にとってそんなに苦手とする相手ではなく、楽勝とはいかずとも勝利を収めることは出来たはずだ。
そこには右肘のテーピングが重要な意味を持つ。おそらく横綱の右肘はかなり悪いのではないか、その負担を少しでも軽くする為、彼は形振り構わず変化をした。「もう一番あるんだ」自らにそう言い聞かせて…。

「あなたも本割でやったことです」決定戦で変わった白鵬はそう言いたかったのか。
それとも横綱の肘の具合を察し、慮ったのならすごい後輩である。