言の葉収集

思ったこと、感じたこと、出逢ったこと
いろいろ気ままに書きたいと思っています。

河島 英五

2006-01-19 15:20:16 | 言の葉
今日は河島英五について書きたいと思う。

高校生の頃、テレビで初めて彼の歌う姿を見たときはショッキングだった。
「お前ら、手拍子ぐらいせいや」と観客に手拍子を求め、
ギター1本で髪の毛を振り乱して歌う姿は、思春期の少年の心を打つには充分すぎた。

学校へギターを持ち込み「酒と泪と男と女」や「てんびんばかり」「何かいいことないかな」など、よく真似て歌っていたものだ。

本人と一緒に写真を撮ったことがある。テレビの取材でこの地方に来たとき、
お願いして撮ってもらった。15年程前だったと思う。
彼のアルバム(LP版)にサインも書いてもらった。

彼のラストライブを収めたCDが出たというので、香典代わりと思いアマゾンで取り寄せた。
河島 英五 LAST LIVE ~今日は本当にありがとう~
このアルバムが良かった。
2枚組みのアルバムで、1枚は今までのライブのベスト、そしてもう1枚がラストライブだ。
ラストライブといっても曲数は少なく、トークショーの合間に歌っている感じだ。
声には張りがなく、腹に力が入らないような様子で、病み上がりというのが聞いていてすぐ分かる。
それでも大したもので、歌うときは力強く歌いあげている。
聞く側に、亡くなる2日前という意識があるので、言葉が重くこちらに伝わってくる。

自分の闘病生活のことを話していて、
「毎日ありがとう、ありがとうって本当に皆に感謝していました。でもね、そのうち誰かから『ありがとう』って言われたくなるんですよ。人は助けてもらうだけじゃいかんのです、助けてあげたり、助けられて生きているんです。人を励ますことでこっちが元気をもらうこともある。だからボクは自分が手術室に向かうときも、他の患者さんに『おうッ頑張れよ』ってベッドから言ってたからね」

少し表現は違うが上記のような内容を話している。

お礼の意味をこめて買ったCDなのに、また新たに贈り物をもらった気がする。
最も多感なあの頃、あなたの歌に、生き方に、多大なる影響を受けました。
ありがとうございました。