三丁目の夕日の乗車記

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仙石東北ライン

2018-09-28 07:45:01 | JR
毎度ご覧頂きありがとうございます!!
今回は2015年5月30日から運行が開始された仙台と石巻を最速で結ぶ仙石東北ラインを撮影してきましたので紹介します。ここは東北地方一の大都市、仙台の玄関口である
仙台駅です。今回紹介する仙石東北ラインは、ここ仙台駅から宮城県第二の都市である石巻までを東北本線、仙石線経由で結ぶ系統です。そんな仙石東北ラインは仙台駅を出ると、石巻まで仙台から繋がる既存路線の仙石線を通らずに東北本線を小牛田方面に北上…5駅先の塩釜駅で東北本線を離脱し仙石東北ライン用の専用連絡線を通りその先の高城町駅から仙石線に入り石巻方面へと向かうルートで走行しています。仙石東北ラインは全列車快速列車として運行されているので普通列車が存在しません。
しかし、快速列車の中でもいくつか停車パターンが存在しています。データイム時間帯を中心に運行される「赤快速」は仙台を出ると塩釜、高城町、野蒜、陸前小野、矢本、陸前赤井、蛇田、陸前山下に停車して石巻に向かいます。そんな赤快速に対し朝夕のラッシュ時間帯を中心に運行される「緑快速」は東北本線区間である仙台〜塩釜間は各駅に停車します。また、「赤快速」「緑快速」の他に1往復だけ最速種別である「特別快速」が運行されていて、こちらは仙台を出ると塩釜、高城町、矢本に停車し石巻に向かうという仙台〜石巻間をたった4駅で結ぶという中々衝撃的な列車となっています。
(参考.仙石線各駅停車は仙台〜石巻間31駅)基本の停車パターンは以上ですが、それ以外にも朝夕に1本ずつ2016年3月26日に陸前赤井〜蛇田間に開業した石巻あゆみ野駅にも停車します。運行本数ですが、仙台駅基準だと朝6時台から夜20時台まで1時間に1本の頻度で運行されていますが、パターンダイヤ化されていないので一部の時間帯だけ極端に間隔が空いたりしています。それではホームに向かいます…仙石東北ラインの仙台駅の発着番線は固定されておらず、1.2.4.5番線のいずれから発車します。その為、コンコースには次発の列車の発車番線や時刻、停車駅が表示された専用のディスプレイが設置されています。今度の仙石東北ラインは4番線から…
東北本線や常磐線、仙台空港へと向かう仙台空港アクセス線も発着するホームからの発車です。4番線で入線を待っていてもいいのですが、折返し時間に余裕もありますし隣の5番線で入線の様子を軽く撮影する事にしました。そしてしばらくすると折返し快速石巻行きとなる小牛田運輸区所属のHB-E210系C-1編成とC-5編成の4両編成がやって来ました。仙石東北ラインに使用されているHB-E210系は2両1編成で計8編成16両が在籍していて、一部列車を除きこの列車のように2本繋いだ4両編成で運行されています。何気にトップナンバー車ですね…
石巻9時3分発とまだギリギリ平日朝ラッシュの時間帯であった為か、なかなかの乗車率でドアが開くなり乗客が一斉に階段を上っていく様子を見る事が出来ました。
確かに仙石線経由より早くなりましたし整備されただけの需要はあるようです。また、仙石東北ラインが経由する東北本線は交流電力方式、それに対し仙石線は直流電力方式となっている関係で連絡線部分は非電化となっているのでHB-E210系はディーゼルハイブリッドシステムを搭載した気動車となっています。
その為、屋根上などを中心にパンタグラフが無い分ハイブリッドシステム関連の装置類が多数設置されていて中々物々しい外見です。車体に施されているデザインですが、東北本線のラインカラーである緑と仙石線のラインカラーの青と沿線に桜の名所がある事から桜色の三色が採用され、全体的に四角形を中心としたデザインになっています。これまでの小海線や久留里線に導入されたハイブリッド車両は2ドア車両ですが、仙台都市圏のラッシュに対応する為に3ドアとなっているのもポイントです。ハイブリッド車両を示すロゴなどが車両前面及び側面にデザインされています。個人的に中々好きなデザイン(ロゴ)です。また、前面にはハイブリッドロゴの他にラインカラーを組み合わせたデザインの物も配置されています。ちなみに、仙石線で運行されている「マンガッタンライナー」ですが、仙石東北ラインを走るこのHB-E210系にもマンガラッピングを施し観光復興に役立てようという計画もあったようですが、現時点で施される気配も見えず、事実上の計画破綻になってしまったのかな…といった感じです。車両前面と側面に設置されている案内表示機ですが、最近のJR東日本の新型車両で採用が続いているフルカラーLED仕様の物ではなく、E721系などと同じ3色LED仕様の物が採用されています。車内ですが、ロングシートとクロスシートを組み合わせたセミクロスシートとなっていて、車椅子スペースとベビーカースペース、車椅子対応の大型トイレが設置されています。また、ドア横には乗客用の押しボタンが設置されていて乗客が半自動時にドアを開閉出来るようになっています。仙石東北ラインの概要と簡単な使用車両紹介としてはこんな感じでしょうか…
ここからは1日14往復運行されている仙石東北ラインの列車の中でも1日1往復のみ運行される微レア運用を2つ、撮影してきましたので紹介しますここは平日夜20時半過ぎの仙台駅です。朝は早朝6時台から走り出す仙石東北ライン…
そんな長い1日もあと少し、と言った時間帯の仙台駅前は平日という事もあり帰宅を急ぐ客で賑わいをみせていました。
今回、紹介するのは仙台駅を20時46分に発車する仙石東北ラインの最終便です。先ほど、仙石東北ラインは仙台駅と石巻駅間を結ぶ系統だと記載しましたが、この仙台駅発最終便と朝の石巻駅発始発便のみ例外で石巻駅から石巻線に乗り入れ終点の女川駅まで運行しています。この石巻線への直通運転は宮城県や石巻市、女川町の要望により仙石東北ライン運行開始の約1年後の2016年8月6日から始まった物で、今後も利用状況次第で直通列車の本数増加も検討する様なので、1往復のみ運行されている今の状況もいつか変化が訪れる事があるかもしれません…ちなみにこの石巻線直通列車の1往復は仙台〜石巻間は速達タイプの赤快速として運転し石巻〜女川間の石巻線区間は各駅に停車します。仙台〜女川間の所要時間は約1時間半で直通運転開始前より約30分の時間短縮となりました。仙台駅から女川駅までの直通列車は1日通してこの20時46分発の仙石東北ライン最終便のみなので仙台駅での女川行き表示は1日1回のみ見る事が出来る微レア表示という訳です。そんな女川行きは1番線から発車します。ホームに向かうと既に列車は停車していました。1日1本のみの仙石東北ライン女川行き…
石巻までは仙石東北ラインの最終便という役割も果たしている為、発車10分前ですが車内には多くの乗客が既に乗車していました。
ただ、肝心の石巻〜女川間の乗車率は分からないのでまた今度機会があれば実際に乗車して確認してみたい所です。ホームの表示機類も記録しておきます…個人的に女川の英語表記verの「ONAGAWA」表示が何かかっこよくて好きです()車両側の行先表示機についても漏れなく記録…1日1回、夜のみ運転の仙台駅発仙石東北ライン女川行き…
関東民の私からすると中々撮影難易度が高く運行開始直後は撮影する事は難しいだろうと思っていましたが、今回このような形で記録する事が出来たのは仙台遠征の中でも大きな収穫だったと思います。

さて、再び時間が変わり平日朝ラッシュ時間帯も終わりかけの9時台の仙台駅にやって来ました平日9時台と言えば朝ラッシュ時間帯の運行本数が多い時間からデータイムの運行本数が少なくなるまでの「緩衝帯」とも言える時間帯ですが、この時間にも1日1往復のみの微レア運用が存在しています。それが先ほど紹介した「特別快速」として運行される9時24分発の石巻行きです。仙台〜石巻間の途中停車駅は塩釜、高城町、矢本の3駅だけで所要時間は上下列車とも52分という仙石東北ライン開業前では考えられないレベルの定期列車です。他の列車が赤快速や緑快速と言った形で分けられているので、「青快速」なんて名称でも良い気がしますが停車駅の少なさなどから誤乗を避ける為に、あえて「特別快速」という1ランク上の種別名にしたのでしょうね…汗まもなく折返し列車の到着時刻という事で、最初の撮影の時と同じ様に対面側の5番線にて待ち受けることにしました。そしてしばらくすると石巻8時12分発の緑快速仙台行きがやって来ました。C-7編成とC-2編成の4両編成で、この列車の折返しが特別快速石巻行きとなります。ちなみに余談ですが、この石巻8時12分発の仙台行きは最初に触れた1日2本のみの石巻あゆみ野駅にも停車する緑快速で微レア運用を掛け持ちする形となっています。隣の5番線には9時41分発の白石行きE721系0番台が停車していました。
にしても、瓜二つですね…
一部に差異は見られますが、基本的なデザインは同じなのでこの様に非常に似た車両同士となっています。到着して暫くすると行先表示が「快速仙台」から「特別快速石巻」に切り替わりました。この表示ですが、「特別快速」という種別の設定自体が国内で見ても珍しくその中でも1日1往復のみ定期列車として設定されているのが、JR北海道石北本線の「きたみ」とこの仙石東北ラインの特別快速のみなので中々貴重な表示と言えるでしょう…ちなみに仙石線には過去に特別快速が設定されていましたが、2003年10月のダイヤ改正で廃止されているので約12年ぶりの仙台地区「特別快速」列車設定復活となりました。側面表示も撮影しておきます。今回、乗車する事は他の所用との兼ね合いもあり叶いませんでしたが、いつか機会があれば女川行きと合わせて乗車してみたい列車でもあります。それでは列車が停車している4番線に移動です。コンコースに設置されている表示機を確認してみましたが、特に特別快速を示す表記はなく石巻行き快速列車と表示されていました。ホームに移動し車内の様子を見てみると立客はおらずまばらに空席がある程度の乗車率でした。平日の午前の石巻行きですからだいたい予想していた通りでしたが、やはり停車駅が少なすぎるかな…というのが正直な感想です。
仙石線に入ってからの各駅で仙石線各駅停車との接続も無いというのが大きく影響している気がします。総武快速線で運行されていた特別快速の様にならなければいいのですが…
などと撮影しながら考えていると発車時刻に…石巻に向けてゆっくりと発車していきました。仙石線区間で震災前に運行されていた仙石線快速列車の停車駅の中から唯一の仙石東北ライン通過駅となってしまった東矢本駅への停車化も検討されているという話を聞きますし、今後も女川直通列車の本数増加など変化していくであろう仙石東北ラインを見守っていきたいと思います。以上、仙石東北ライン撮影記でした!!