ざりがにの うたにっき

小さいざりがにが日々の事をだらだらと、
時に頭にお花を満開にさせて綴っています。
温かい心でお読み下さいませ。

チーク

2018-05-18 11:40:32 | 大野くん
すぐ隣で作業をする機会は多いが、
どんなに回を重ねても、何故か鼓動が速くなってしまう。


気付かれぬように、そっと隣の彼に目をやれば、
いつものように、無駄のない流れるような動きで黙々と作業に没頭していた。


男の人の割には綺麗な指先、
長いまつ毛。


「何か違う?」


私の視線に気が付いて、
顔をこちらに向けて手を止める。

私は慌てて何度も小さく首を振りながら、
自分の手を動かし始めた。


「サボりかよ。間違ったかと思った」


「ゴメンゴメン……、え、なに?
私が違う?」



今度は彼が手を止めたまま私を見つめていた。


「違う。今日ちょっと違うでしょ?」


「えっ、うそ!私間違った?」


「違う違う。コレ」


焦る私と彼の間の距離が急に近くなった気がして、
反射的に後ろに仰け反れば、
彼の手が私の頬に触れるか触れないかの距離で止まった。



「コレ。チーク?いつもと違う」


努めて平常心を装いながら、


「そうだっけ?」



「違う。だっていつもはこんな甘い香りしない」






彼の唇がやけに近くに感じた私は、
咄嗟に右頬をゴシゴシと擦っていた。



「んふ。何やってんの、せっかくなのに」



柔らかく微笑む彼が、私の右手首を掴む。



「女の子って大変だねぇ。
オレはどっちでも良いけど、香りが無い方がありがたいな」



「何でよ」


掴まれた手首がなかなか解放されない。
聞こうと思って出た訳ではない言葉に、
彼はやはり手首を掴んだまま、



「だって、不味そうじゃん?」


「なっ、な、なに言ってんの⁈」


「後でね」




ふふんといつもと変わらぬ笑みを浮かべて、
彼はようやく私の手首を解放してくれたけど、
その後の作業が全然集中出来なかったのは言うまでもない。







******************




今朝お化粧をしていて、
ビューラーでまつ毛の小細工をしていたら。

さっきまで無かったはずのピンクの吹き出物が


何これ

朝ご飯でなんかアレルギー反応でも出ちゃった⁈


と焦りながら手で触ったら何かベタベタするー

更には指先から甘ったるい匂い。






ごちゃごちゃ一緒くたに入ってる化粧ポーチの中を探れば、
チークの蓋が開いてたー


このチーク。
プレゼントで頂いたもので、
練り香水にも使えるのだ。

お洒落なデザインのケースはスライド式になっていたから、
ごちゃごちゃのポーチの中で、
シュって開いちゃったんだね。

で、ビューラーにビトってくっ付いて、
気付かずに使って顔にくっ付いた。



ごちゃごちゃポーチにしていた私がやっちゃったのねぇ

チークなんて普段使わないのだけど、
使わないからこそ状態を把握していなかったっす


朝から自分の周りが甘ったるい香りがするのが慣れない

顔を洗ってしまいたいけど、
もう一回化粧するのも面倒くさいなぁ



男の人も大変だよねぇ。
だって、美味しくないもんねぇ。



我ながらおバカな思考回路だ。


ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
« 良い日だ | トップ | 父子 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

大野くん」カテゴリの最新記事