市庁舎現場レポート

市民のための市役所を、つくっています。

テクノナミケン

2007年12月16日 17時38分08秒 | 
内部建具の工場検査に行ってきた。
防火戸と再製作になった扉が検査対象。
検査自体は無事終わり、その後、工場を案内してもらった。

テクノナミケンの工場は、大阪市の東、住道というところにあった。
東京の大田区のようなところです、と営業の小沼さん。人工衛星を町工場で作ろう、というプロジェクトを生み出した地域。ナミケンの工場もかつては小さな町工場がひしめくところだったそうだ。
建築家御用達のテクノナミケンも、いまや売り上げの6割がアルミ建具とのこと。グループ企業(昭和電工)に型材製作を依頼しているそうだ。
ちなみに、あの青木さんは安藤忠雄さんと高校同窓で、2年先輩なんだそうだ。



今年導入した最新鋭NC機械。機械は、何十種類もあるドリルから小刻みに刃先を選択し、台の上に載せた鉄板を前後左右に動かし、鉄板を切削していた。何億円もするものらしい。

キャドデータどおりに鉄板やアルミ板を切り抜く。

鉄板は、硬いブラシで台から持ち上げられ、前後左右に軽快に動かされる。

一世代前の機械は、ブラシではなく、ステンレスのボールが使われていた。

曲げ機械の刃先。曲げ深さや曲げの角度によって、使い分けるため、多くの種類がある。例えば、左上の刃先が長く、角度がついているものは、幅広の板を深く折り曲げるためのものです。

曲げ機。
以下、尊敬する青木さんから直接教えられたこと。
写真の上がオス型、下がメス型。これは90度曲げのセット。
コの字やZ型のような1回で折り曲げられない形状は、当然、数工程にも分けて製作。同じコの字でも、幅が15mmの場合は1回で曲げきれるのに対して、9mmの場合は、はじめ45度に曲げ、板をセットしなおして深く曲げる、という2工程に分かれる。なお、刃先を入れるスペースの制約から、コの字やZ型金物のせいはがんばって9mmが最小とのこと。

古い曲げ機械。メス型には鉄道レールをもらってきて、使っていたそうです。これはレールにV目地を入れたもの。知恵というか工夫に感動。

古い潰しの機械。これも鉄道レールを改造したもの。

古い曲げ機械全景。何色というのかわからないが、古い工場の機械のイメージにぴったりの色。


さて、これはなんでしょうか。
幅40cm、高さ18cm。
答えは、刑務所の配膳用扉。

独房の扉。その数なんと2000枚。

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