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花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

冬に薔薇はいりません

2025年03月23日 | 学校
先日、青森県のTVでイチゴが旬を迎えたというニュースが流れていました。
しかし、どうもこの表現がしっくりきません。なぜなら一般的なイチゴは初夏の味覚。
これが生物としての結実時期で、青森県では6月下旬頃から収穫できます。
しかし農家は通常の時期より早く実る促成栽培や遅れて実らせる抑制栽培を行います。
なぜなら出回っていない時期に販売すれば高値で売れるからです。
そのため農家はクリスマスのある12月や2〜3月頃に収穫できるように栽培します。
もちろんそのままじゃ寒くて育たないので常に石油で加温。
イチゴ農家の1シーズンの平均的石油代は350〜400万円にもなります。
ところがどの農家もこの時期に栽培するようになったので
日本中、イチゴのシーズンは11月〜3月に変わってしまいました。
農作物の旬とは最盛期の意味。つまり1番収穫される時期をいうため
このようにイチゴの旬が冬から春になってしまったのです。
小中学生の教科書や資料にもこのように書かれていますが、これっておかしくありませんか。
旬の食べ物をとると栄養が豊富で体にいいと昔はいいましたが
太陽の代わりに石油で育つ今のイチゴはそう思えません。
作家でありガーデナーのターシャチューダーの絵本に
「冬にバラはいりません」というフレーズがあります。
バラは確かに華やかですが初夏の花。季節に咲いて美しもの。
バラがなくても冬は冬で素敵なのだといっています。
昔のように秋や冬はカボチャやホウレンソウなどを食べて、
夏になったらキュウリやトマト、ナスなどの夏野菜を思う存分食べればいい。
でもどうしても食べたかったら今なら南半球の農産物を食べることができます。
いつもこの時期になると、植物の季節を狂わしてまで
真冬に高額な石油を使って生産する必要があるのかと考えてしまいます。
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