当研究会のS幹事が冬の二ツ小屋隧道を調査してきました。
曇ってはいましたけれども、風もなく比較的温かで(現地で-2度)
天候にめぐまれました。
山口屋散人さんからスノーシュー&ストックをお借りし、積雪は1m以上になっていたと思われますけれども、
午前10時、東栗子トンネル福島坑口北側の旧飯坂スキー場工事用道路入り口から登り始めました。
私に合わせてゆっくりと登っていただいて往路は1時間の行程でした。
二ツ小屋隧道では2時間近く巨大氷柱を堪能し、午後1時半、無事下山して来ました。
探訪会メンバーは、こよなく万世大路を愛する人々、山口屋散人様・F班長殿・サニーパンダ様・猫旅おばら様・dark-RX様と、それに黒パン党鹿摩(万世大路研究会・大滝会)の6名です。
ところで、今回の二ツ小屋隧道探訪に対する私の思いは次の通りです。
「昭和の大改修」において、昭和8年5月から昭和9年12月まで、旧国道5号(のち国道13号)二ツ小屋隧道の改修(拡幅切拡)工事は、厳寒の中を越冬し昼夜兼行で、当時の内務省福島国道改良事務所の
直営工事により実施されたと云います。
この厳寒期に実際の現場を訪れ、その先輩の御苦労を偲びたかったこと。次ぎに、セメントの品質が悪く(風化し固結したものをすりつぶして使用)、コンクリト巻立完了後、酷い漏水があったといわれています(漏水なんていうものでなく、水の柱のようだっと当時の関係者が述懐)。
昭和28年1月に撮影されたという、それを物語る冬期間の氷柱のトンネル内写真が『福島県直轄国道改修史』に掲載されています(小生による「探訪記(2)」7頁参照)。そのことを彷彿とさせるような巨大氷柱が本当に存在するか、確認したかったかったこと。
「探訪記」は下記を参照。
ホームページ 「わが大滝の記録」
また、あわよくば明治期万世大路、二ツ小屋隧道福島側の旧七曲坂(ななまがりさか)の痕跡を
明確に確認できないか。
昨秋訪れたときには、葉をつけている木々が多く
明確に確認できなかった。
(添付写真にはありませんが、旧七曲坂を確認)
ということで、冬の二ツ小屋隧道を是非訪れてみたいものと、
かねてからの念願でありました。
体力的には自信がなかったのですけれども、本当に来てよかったと心から思いました。
また、おばら様やdark様には、それとなく私を心配してくれていたようで、スノウシューのバンドが外れたときなど、二人がかりで寒い中素手ですぐに締め直していただきました。皆様のご協力で無事探訪会を終了できましたことを感謝いたします。
共同浴場「波来湯(はこゆ)」で疲れを癒してきました。
以上簡単ではありますけれども、取り敢えず報告いたします。
なんとこの氷柱には驚きました。
なかなか見ることのできない厳寒な二ツ小屋隧道。
感動ですね。