まるさんかくしかく〇△☐Ⅱ

雑感・雑記・日記

0529 でも・・・と思わないで「会いに行こう」

2013-05-29 23:05:44 | ふと思ったこと

久しぶりに富山の知人に電話をした。

退職して地元に帰ってしまったので一度は訪問しようと決めていた。
この6月中旬にでも行こうか行くまいかと考えているうちに、娘の結婚が浮上し、延期をしようと考え始めた。

銀色夏生の「会いたいと思った時に会いに行く」に目が止まった。
Honda Magazine の「会いに行こう」というエッセイ・シリーズ、何年か前・・・だったと思うが。

「私は誰かに会いたいと思ったら、どうしても会いたくてしかたなくなる」という文で始まる。
「人が人に会いたいと思うのは、なぜだろう。
その人に心惹かれているから。
その人に自分をひきつける何かがあるから。」と続く。

そのエッセイの部分だけを切り取って、今年の初めころに買い求めた富山県地図にはさんでおいた。
一度は会いに行きたいな~と思っていたが、このエッセイを読んで、「行こう!」になった。

「でも、人は、わからない。人はむずかしい。
人は、無限の世界を心の中に持っている。だからこそ、
その関わりの中で限りなく遠くへ行ける可能性がある。」とも書いてある。

「会いたいと思った時に、会いに行きましょう。
でも・・・・・・と思わないで。
会いたいと思ったということ、それが会う理由です。
それ以上に純粋な理由はありません。」と女性らしい感性で文章を綴り終える。
このエッセイを見たのはいつだっただろうか・・・。

ウェブ検索してみた。「ホンダ エッセイ ぎんいろなつを」。
そしたらWeb版で本文までちゃんと出てきた。なんだ、2012年Spring とある。昨年か。
そういえば割合とすぐあとに電話した時も「いつでも来なよ」と言ってくれて嬉しく、しばらく話したのを思い出した。

心は早く行きたいのになかなか行けないもどかしさで今日の電話になったが、今日も「何泊か我が家を拠点に泊まって、日帰りで何箇所も観光すればいい。」と言ってくれた。

誰に対してもそのひとの心情に沿った「心の汲み方」ができる人なので、職場での信望が厚かった人だ。

旅なら一人旅、趣味の山も単独行が多かった私をよく知ってくれている。
最後に言われた言葉が、また胸に沁みた。
今回富山に行くにしても(いつになるやら)、観光は二の次なのだが、これは本当に有難い。そう思った言葉は、これだ。

「俺も一緒について回れないけど好きなように動き回ればいい。」

本当は富山など遠いところまで行かなくても、人に会いに行くことは、旅そのものといってよいのかもしれない。


++++++++++++++++++「会いに+
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2019.4.9 人も、その土地の空も、あるいは味覚も、自分の好むところに従って触れることはすべて、旅そのもののよう。
2020.5.29 人間は所詮最終的にソロで生きなければならない。死んでいくのも通常一人旅。だから一期一会の旅の道連れ。