連日香港市民を嘆かせている「7歳男児襲撃事件」。8月25日(木)夕方、塾の帰りにお婆さんと帰宅途中、マンションの下で刃物を持った男2名に襲われ、両手足を切りつけられ重傷を負ったという痛ましい事件である。右腕は何度も大振りの刃物でたたきつけられ、骨折した。
被害者の賢ちゃんは重体であったがその後快方にむかい、現在はベッドからおりて歩くこともできるようになった。完全な回復までには3年はかかり、後遺症が残るおそれがあるという。
9月1日未明、事件から8日目に香港警察は深セン公安当局と協力し、容疑者らを一斉逮捕した。
逮捕された者の中で特筆すべきは被害者:賢ちゃんの継母である洪敏儀容疑者(20)、実行犯の羅容疑者(16)および曾容疑者(23)。実行犯の二人は暴力団関係者で、深センを根城としており、曾容疑者は洪容疑者(賢ちゃんの継母)の元恋人である。
事件の概要は、被害者:賢ちゃんの父親である岑偉成さんは、賢ちゃんの生みの親である林月明さんと離婚した後すぐさま現在の妻である洪敏儀容疑者と再婚したが、最近岑さんは中国大陸に愛人をつくり家を構えた様子で、洪容疑者はそのうち自分が賢ちゃんの母と同じように、捨てられる」と危惧していた。加えて賢ちゃんが自分になつかず「悪い子」で、自分が生んだ「賢ちゃんの異母弟」をいじめていると思っており、夫とその連れ子である賢ちゃんを憎んで、ヤクザ者の元恋人を雇って、賢ちゃんの両手両脚を切りつけ、かたわにしてしまおうとしたもの。実行犯はそれぞれ5000ドルを報酬として受け取ったが、事件の反響の大きさからさらに25000ドルの「トンヅラ費用」を洪容疑者に要求していたという。
実は賢ちゃんはさる7月18日にも何者かに襲撃されており、警察では同じ一味の計画だったと見ている。
香港警察・新界南総本部の陳國強・高級警司は、本事件は家庭内の問題による傷害事件と結論づけた。マンションの監視カメラ記録や指紋、物的証拠、目撃者の証言などから、容疑者を絞り込み、中国大陸へ逃げ込んでいるために広東省公安庁および深セン市公安局へ協力を求めた。
----<英語記事:SCMP>----
"Attackers meant to cripple boy's arm"
9月 2日 00:03
Those who planned the attack on seven-year-old Shum Ho-yin intended to leave him unable to use his arm, police said after arresting the boy's stepmother and seven others yesterday.
The two hitmen were not trying to kill him when they pushed him to the ground and lashed out on him on August 25, the head of the New Territories South Regional Headquarters crime wing said.