話の要所を押さえていないわけではないが、全体に説明が足りない感じを受けてしまう。話の大枠がようやく見えてきて、それが主人公たちの置かれた立場へと繋がっていることは分かる。しかし、理解はできても共感ができない。
秋名とヒメとジンが昔仲が良かったと説明され、そのジンが円神に乗っ取られているということは分かった。昔のエピソードとしてラーメン屋で大食いに挑戦する3人が描かれてはいる。だが、これを見ただけでは彼らの気持ちへ繋がってこない。
ひとつひとつのシーンは丹念に描いている作品なのだが、全体として伝わってこない印象だ。原作を知っていれば別だろうが、原作を知らない者にとっては、もどかしさを感じてしまう。繰り返しになるが、決して説明不足で分からないと言っているのではない。最低限の説明はあるので分からなくはないが、世界や人間関係に入り込むには足りない感じなのだ。
『喰霊-零-』のように長い回想シーンを入れればいいというわけではないが、ジンへの想いを描くにはそれ相応の時間と労力が必要だ。それができないから、秋名やヒメの想いも伝わらない。2話の秋名の揺れや3話のヒメの決意はジンへの想いがあるからこそ意味を持つ。だが、それを知らない状態では2話や3話で描かれた彼らの心情は伝わらなかった。そして、その背景を知った今でもやはり伝わってこない。
見せるという意味では巧みな演出をしていると評価できるが、伝えるという意味では合格点に達しない演出と言わざるを得ない。見せる部分、伝える部分のバランスが良ければ問題なかったのだが、明らかにバランスが悪い。面白い要素も多い作品なだけに本当にもったいなく感じてしまう。センスに走り過ぎたって感じかなあ……。
秋名とヒメとジンが昔仲が良かったと説明され、そのジンが円神に乗っ取られているということは分かった。昔のエピソードとしてラーメン屋で大食いに挑戦する3人が描かれてはいる。だが、これを見ただけでは彼らの気持ちへ繋がってこない。
ひとつひとつのシーンは丹念に描いている作品なのだが、全体として伝わってこない印象だ。原作を知っていれば別だろうが、原作を知らない者にとっては、もどかしさを感じてしまう。繰り返しになるが、決して説明不足で分からないと言っているのではない。最低限の説明はあるので分からなくはないが、世界や人間関係に入り込むには足りない感じなのだ。
『喰霊-零-』のように長い回想シーンを入れればいいというわけではないが、ジンへの想いを描くにはそれ相応の時間と労力が必要だ。それができないから、秋名やヒメの想いも伝わらない。2話の秋名の揺れや3話のヒメの決意はジンへの想いがあるからこそ意味を持つ。だが、それを知らない状態では2話や3話で描かれた彼らの心情は伝わらなかった。そして、その背景を知った今でもやはり伝わってこない。
見せるという意味では巧みな演出をしていると評価できるが、伝えるという意味では合格点に達しない演出と言わざるを得ない。見せる部分、伝える部分のバランスが良ければ問題なかったのだが、明らかにバランスが悪い。面白い要素も多い作品なだけに本当にもったいなく感じてしまう。センスに走り過ぎたって感じかなあ……。
夜桜四重奏-ヨザクラカルテット- 1 価格:¥ 5,460(税込) 発売日:2008-12-17 |