バンビの独り言

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鎌仲ひとみ監督「ヒバクシャ~世界の終わりに」を観た

2011-07-16 15:30:39 | 田中優&鎌仲ひとみ
7/9(土)、刈谷市で、映画「ヒバクシャ~世界の終わりに」上映会と、鎌仲監督トークに行きました♪



「六ヶ所村ラプソディ」と「ミツバチの羽音と地球の回転」は観てたけど、「ヒバクシャ」を観るのは初めて。
でも、今こそ、今こそ、この映画を観るべきっ!

「被ばく者」と聞くと、とっさに思いつくのは「ヒロシマ」「ナガサキ」のこと。
今までの私たちにとって「被ばく」は「原爆」でしかなかったように思う。

※「被曝」とは、放射線などにさらされること(内部被ばくなど)。
「被爆」とは、爆撃を受けること、核兵器による被害を受けること。

しかし…

1986年4月26日の「チェルノブイリ事故」から、25年経った今でも、様々な健康被害やガン、死産、奇形児出産は増え続け、今もなお苦しんでいる人がいっぱいいる。
http://bit.ly/luUvpX
広島や長崎の原爆後遺症で苦しんでる人も、今もたくさんいる。
吸い込んだ空気、食べ物、飲み物から取り込まれる「内部被ばく」は、数十年経ってからもじわじわと体を蝕み続ける。
「ガン」だけじゃない、病名がつかない不思議な病気、持病の悪化、やる気を失ってしまう「ぶらぶら病」、精神の病など、「ガン」以外にも様々な不快な症状で苦しんでいる。
なのに、原爆や原発事故が原因だと認めてもらえず(それが原因だと気づいてない場合も多いだろう)ほとんどの場合は泣き寝入りだ。

原爆、チェルノブイリ事故、イラクの劣化ウラン弾、アメリカのスリーマイル島原発事故(1979年3月28日)、そして、福島原発事故。
それだけじゃない、原発施設から常に出ている微量な放射性物質。
原発施設周辺での健康障害は、ドイツ政府も公開している。

核施設がある国は、いつ自分が「被ばく者」になってもおかしくない、常にそのリスクを抱えているということになる。

3.11以降、「ヒバクシャ」は人ごとじゃなくなってしまった。
愛知に住む私たちだって、立派な「低線量ヒバクシャ」だろうと思う。
なんせ、スーパーに出回っている食品に認められている放射能汚染許容量は「殺人級」だから。
http://bit.ly/f75V3W
(この数値でどれだけの人にどんな影響が出るかは「フクシマ」からデータが取られる、と言われています。今、日本では人体実験が行われているのです)

セシウム137番は筋肉にたまりやすいので、女の人は子宮&乳に溜まりやすい。
データによると、北海道、東北で乳がん死亡率が増加した年は、チェルノブイリ事故から10年目くらいだったそうだ。
チェルノブイリから100キロ圏内の場所に、乳がん死亡率が飛び抜けて多い。
日本に安全な場所はあるか?
日本にある54基の原発を中心に100マイルの円を描くと、日本がすっぽり覆われてしまうらしい。

どこにも逃げられない

第2次世界大戦が終わった頃から、アメリカは核の文明を築き始めた。
アメリカのハンフォード核施設の面積は広島市の2倍以上。
そこで働いた人は12万人。

ここの施設からは日々の汚染だけでなく、故意にヨウ素をバラまかれ、人体実験が行われていた(後日、政府はそれを認めた)。
映画に出て来るシーンで、ローラさんというお宅を起点にして1マイル四方の土地に住む28家族には、いろんな種類のガン死、腕や眼球のない障害児の出産、ほとんどの主婦に流産経験があり、女性のほとんどは甲状腺ガンを患っているらしい。
それなのにアメリカ政府は、病気との因果関係を否定。

映画に出て来るトムが「この地域で増え続けるガンや甲状腺障害、障害児の出産は、ひょっとしたらハンフォード核施設が原因では?」と投げかけた疑問が新聞に載ると、地域農民たちは一斉にトムを非難、非国民呼ばわりされ、銀行は融資を止め(=農業は倒産)、迫害を受けた。

一方、トムの弟テリーは、政府の安全宣言を受け入れ、ハンフォード核施設の風下の農地でジャガイモを作り続けている。
汚染された大地で作られた、フライドポテトに適したこのジャガイモは、マクドナルドに売られ、日本のファーストフード店にも輸出されている。

ハンフォードの汚染がどこまで進んでいるのか?
(現役の州政府の監督官によると)
何千億ガロンという高レベル放射能の液体が地下水に混入。
その汚染水は、市民が飲料水にしているコロンビア運河に向かって進んでいる。
それを止めるのは不可能。
更には、N原子炉のそばで放射能漏洩が起きているけれど止めることはできないらしい。

これが「核」の実態。

原発のない国でしか、安全は保障されないということになる。

アメリカ、ハンフォード核施設の浄化作業は13年経っても予定の3%も進んでいないらしい。
もし、このまま日本の原発が廃炉になったとして、その浄化作業にあたる人は、夢も抱けない原子力を「浄化のため」だけに学び、従事していくことになる。
この状況で「原子力」を学びたいと思う人はいるだろうか?

人の手に負えないものは、作るべきではないと思う。

遠い国のことだから関係ない?
空も海も全て繋がってるよね。
だから、もうやめよう!
核の輸入も輸出も、もうやめよう。
総力あげて、地球上から核の全廃を目指そう!

真実を知ると絶望してしまうけれど、子どもや孫に、こんな恐ろしい社会を手渡すわけにはいかないから、絶望してる暇はない。
地球が始まって46億年の歴史の中で、今を生きている私たちはみんな同志よね?
足の引っ張り合いはやめて、明るい未来を創るために、みんなで力を合わせていきましょう。

鎌仲作品3部作、是非、全て観て下さい!

映画「ミツバチの羽音と地球の回転」予告編
http://www.youtube.com/watch?v=OgNjOjvkx-s


映画「六ヶ所村ラプソディー」予告編
http://www.youtube.com/watch?v=Dxud6TBZgwI


六ヶ所村ラプソディー [DVD]
ドキュメンタリー映画
紀伊國屋書店


ヒバクシャ ~世界の終わりに~ [DVD]
ドキュメンタリー映画
紀伊國屋書店


今こそ、エネルギーシフト――原発と自然エネルギーと私達の暮らし (岩波ブックレット)
飯田 哲也,鎌仲 ひとみ
岩波書店


内部被曝の脅威 ちくま新書(541)
肥田 舜太郎,鎌仲 ひとみ
筑摩書房


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