愛犬を見送っていくつもの年が流れた。
少年だった息子は青年になり、家を出て、ある年のお正月に婚約者を連れて戻ってきた。
「でも、あいつに似てるのは、こっちの犬だな。」
たよりない子犬の写った年賀状を見て、母親と息子は大笑いした。
「笑うけど、あいつは恐がりの甘えん坊だったぞ。
眠くなると、子どものように前足を差し出して抱かれにきたじゃないか。」
母親と息子は、確かにそんなところのある犬だったと納得した。
少年だった息子は青年になり、家を出て、ある年のお正月に婚約者を連れて戻ってきた。
「でも、あいつに似てるのは、こっちの犬だな。」
たよりない子犬の写った年賀状を見て、母親と息子は大笑いした。
「笑うけど、あいつは恐がりの甘えん坊だったぞ。
眠くなると、子どものように前足を差し出して抱かれにきたじゃないか。」
母親と息子は、確かにそんなところのある犬だったと納得した。