「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

青いバナナ 轟沈 大東亜戦争

2019-01-20 06:29:04 | 2012・1・1

 

重い荷物がダメになった老妻が押し車で買物へ出かけた際、駅前の安売りスーパーで一房98円の青いバナナを買ってきた。僕らが住む東京の住宅街でも最近、アジア系の外国人が増えたせいか、この人たち向けの商品を多く扱うようになってきた。青いバナナもその一つだが、東南アジアへ行く機会が多く、エスニック料理大好きな僕にとっては大歓迎だ。

青いバナナというと、戦争中、銃後の小国民と呼ばれた僕らの世代は,軍歌「轟沈」を想い出す。◇轟沈(米山光雄作詞 江口夜詩作曲 昭和19年)「可愛い魚雷と一緒に積んだ青いバナナも黄色く熟れて 男世帯は気ままのものよ ひげもはえます ひげもはえます無精髭剃ひげ」歌の題の「轟沈」は大東亜戦争勃発時。日本海軍航空隊がマレー沖で不沈の艦隊と豪語していた英国の東洋連合艦隊の旗艦「プリンス.オブ.ウェルズ」「レパルズ」を魚雷攻撃でしとめた時、日本の大本営が造った新語である。

マレー沖海戦の大勝利は当時、国民学校(小学校)5学年国語教科書に15ページにわたって「不沈艦の最期」として紹介された。あれから78年経過した今、ほとんどの日本人が、この歴史を知らない。軍歌「轟沈」で凱歌か上がったインド洋の戦いもあるのに、政府閣議で決定した「大東亜戦争」の呼称をやめ、「太平洋戦争」と呼んでいる。英国にはスペイン艦隊に勝利した記念のトラファルガー広場があるが、、日本にはない。

 

 

 


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