「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

文化遺産と韓国の観光競争力29位

2015-05-09 05:51:34 | Weblog
台北にある中華民国(台湾)総統部の建物は、日本が統治していた大正8年(1918年)に建てられたものである。日本時代は総督府の建物として使われていたが、戦後は蒋介石総統が政府の建物として使用、現在も使われている。4年後には完成百年になるが、先年、僕は観光旅行で同地を訪れ、その豪華な建物に目をみはった。台湾がこれをユネスコの文化遺産に登録するかどうか知らないが、「日本統治時代の建築物」として、その価値は十分にある。

わが国が「明治日本産業遺産」をイコモス(国際記念物遺跡会議)にユネスコ文化遺産に勧告したことについて韓国が、お見当違いの文句をつけているが、その韓国にも、最近まで日本統治時代の大正15年{1926年)に建てられた朝鮮総督府の建物があり、戦後も博物館として使用されていた。ところが平成7年(1995年)、日本植民地主義の”象徴”だとして壊されてしまった。

たまたま新聞に世界フォーラム{WFF}が発表した、世界の「旅行観光競争力」報告書が載っていた。これによると、我が国は、前回(2013年)の11位から9位に躍進、1位から10位まで、すべて欧米諸国の中にあって、ただ一か国ベストテンに入っている。これに対して韓国は27位から29位に順位を下げ、アジアでは中国、香港、マレーシア以下である。理由はよく判らないが「自然文化資源」(Natural Cultural Resoueces)の部門で日本は11位なのに対して韓国は22位である。

台湾には、旧総督府建物のほか旧法院(司法院)旧台湾銀行など、日本統治時代の建物が残存し,現役として使用されている。これに対して韓国の場合は、戦後の動乱で京城(ソウル)時代の建物が破壊されたこともあるが、高度成長の際、歴史遺産の保存に配慮しなかったのも原因しているらしい。日本時代の刑務所が博物館として残っているが、反日展示では、観光資源としては、どんなものであろうかー。