ウヰスキーのある風景

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菓子

2010-07-10 | 雑記
前回、ウヰスキーとともに色々買ったついでに、駅前の和菓子屋にも立ち寄った。
昼飯代わりに、大福やら団子でも食べて済まそうかと思ったため。

ゴマダレ団子があったので、これを持ってレジに行くと、カウンターの冷蔵庫にも並んでいるものが。

わらび餅が並んでいた。冷やして食べるとうまい。これも買った。


しかし、わらびって山菜のわらびなのか?と子供のころから不思議がっていたが、調べたことがなかった。

そんなの当たり前だろう?といわれたらそれまでなのだが、知らないものは知らぬ。

購入時の紙袋には大きく「蕨餅」と書かれていた。くさかんむりのこの字はやはり、と思い辞書を引いた。

わらび餅のわらびはやはり山菜のわらびのことだった。

夏の和菓子といえば、くず饅頭なるものも念頭に浮かぶのではなかろうか。
わらび餅の「わらび粉」とくず饅頭の「くず粉」は各々の植物の根からとった澱粉なのだが
くず粉のほうは漢方にも使われている。風邪薬の「葛根湯」がそれにあたる。

葛根湯云々については、ずっと前にもやった気がするが、軽く触れる。
くずの澱粉には、保温作用と関節や筋肉の炎症を和らげる作用がある。
文字通り、風邪の諸症状に効果があるわけだ。他にもいくつかの生薬を混ぜた葛根湯は
それぞれを単体で利用したときには発現しない効果が起こり、噓吐き百科事典で「万能薬」などといわれていた。

そんなくず粉を夏の和菓子に使うというのは、何か故があってなのかと、考えたが、どうも夏向きではない。
見た目に涼しく、独特の弾力が好ましいから、以外は見当たらないようだ。

では、わらび餅についてはどうだろう、とこちらはWikipediaに当ってみたが、中毒の話しかなかった。

山菜はアク抜きしなければ、とはよく聞いていたが、尋常の量であればまず死ぬわけがないレベルのようだ。

では何故わらび餅なのだろうか?と思ったら、こちらも独特の弾力があるから、のようだった。
考案された当時は貴族だけの高級品だったそうな。粉を採るのは非常に手間のかかる作業だから。

スーパーなんかで売られているわらび餅は白かったり透明に近かったりするが、
これはわらび粉以外を混ぜたり、場合によっては入ってなかったりするのだとか。
本来のわらび餅は茶色っぽい色になる。開発当初らしく高級品になっているわけだ。

わらび粉は手に入りにくいが、くず粉は(中身がどうかは別として)手に入りやすい方なので
後日、気が向いたら手作りしてみたいと思う。冷やすコツは流水か氷水で、だそうな。では、また。