ウヰスキーのある風景

読む前に呑む

嗚咽

2008-10-28 | 雑記
昨日、ニコニコ動画をうろうろしていたら、泣けるという曲が。



歌謡曲には疎いのでよく知りませんが、アップした人が編集した
PVもあいまって、実にしんみりする曲でした。

さて、前回映画のことがどうとか言ったので続きを。

映画館で寝よう、などと考えて近くにあった映画館に入ると。
今の時間何をやるのかは一応確認、そこに「おくりびと」が。

これを見よう、静かな映画かと思うのであわよくば寝てしまえる、
そう思ったが、そんなこともなく。

映画の内容を少し。主人公は本木雅弘扮する元チェロ奏者の
小林大悟という青年、青年でいいのかね。

元、というのは、物語の冒頭、この二ヶ月を振り返る独白から始まる。
その最初にオーケストラによる第九の演奏が始まる。彼はそこに。
オーケストラを写した後、カメラは客席へ。見た人はみんな思うだろう
客が少なすぎる・・・と。

そして控え室でオーケストラのオーナーが、今日で解散と挨拶。
小林は寝耳に水で呆気にとられてしまう。

で、田舎の山形に嫁さんと一緒に帰り、職探しをすると。
そこで「旅のお手伝い」をする、NKエージェントの求人を見つけ、
すぐに面接へ。ろくすっぽ履歴書も見ないで即採用という。

小林は旅行代理店か何かかと思っていたが実は・・・。

CMなんかで、葬儀屋だと思っていたら葬儀屋の下請け。
納棺士という、葬儀の際にご遺体を棺に納める前に清めて
遺体に死に装束を着せるお仕事。

本来は家族がやっていた儀式であり、それが葬儀屋に移り、
さらには下請けのこういう会社に受け渡された。
つまりはチョースキマ産業だ、と劇中に事務員役の女性がいう。

ただ単に着せるのではく、遺族に裸体をさらさないように清め、
装束を着せる。これがなかなか流麗な動作で見入ってしまう。
葬儀の際の悲喜交々のドラマも垣間見え、飽きない。
寝るはずだったのに・・・。

NKは納棺の略だそうです。遅くなったけど。

峰岸徹がご遺体役で出演。
小林の幼少時に女と逃げた父親役なのだが、生きた姿は回想のみ。
これが・・・脇役というものか・・・。惜しい人を亡くしたもんです。

自分たち意外はじーさんばーさんばっかりでシャレに、じゃなくて、
共感することが多いんだろう、洟をすする音が途中聞こえてきた。

しんみりするだけでなく、笑えるよい映画です。ぜひどうぞ。