長崎純心大学准教授の石井望氏は30日、中国が領有権を主張する沖縄県・尖閣諸島 の歴史について佐賀市で講演。石井氏は清の初期の領土は、中国大陸に近い現在の台湾・馬祖島までだったと指摘。尖閣諸島は明代から領土だったとする中国の 主張に対し「持ち主のいない無主地だったことは明確」と漢文史料を基づき反論した。
石井氏は、清の琉球使節が往路を詠んだ詩集にある「東沙山 (馬祖島)を過ぐればこれ〓山(びんざん)(福建省の陸地)の尽くるところなり」という一首から、清の領土が馬祖島までだったと説明。明代に皇帝に提出さ れた上奏文にも、尖閣諸島の大正島が「琉球の境」と記されていると紹介した。
そのうえで「これまで日本側は『明の地理書には尖閣諸島は載っていない』と主張するだけだったが、これからは『地理書が示す明の領土はここまでだった』と訴えられる」と講演した。
講演会は日本会議県本部の総会に合わせて開き、約50人が聴講した。
(佐賀新聞引用)