My violin & My life/ Life is a Bumpy road

スタートラインはいつもそこにある!
Life is Impermanent.

回復の兆し

2006年08月13日 | 或る日或るとき
再び息子が帰省。
先日倒れて入院したおばあちゃんのお見舞いが目的の帰省である。

私と2人で行った。
先月の米寿のお祝いのときはとても元気だったから、彼もショックだったらしい。帰省は旅費がかさむので遠慮していたが、夫が帰ってきたら良いというので、12日の、帰省ラッシュのさなか予約もしないで、空港へ。かろうじて最終便に乗れたらしい。家についたら日付けは今日に変わっていた。

夕方のお見舞い。
義母は、7日にお見舞したときよりずっと元気になっていた。

最初は、会話もなかなかスムーズではなく、お疲れになるかもしれないと、心配した。でも、体がだるいことはないかとか、してほしいことはないかとか、私がいろいろ質問するうちに、普通に会話できることを感じ、聞き取りにくいだけなのだとわかった。
息子との会話にもどんどん反応が速くなる。息子は、かなり理屈っぽい話し方だが、義母は若者との会話に負けていない。要所では頭の回転が早い。感情が優先する私とは大違い。僕はおばあちゃんと気が合うんだ、と言っているのはそれ?。

今まで忙しかったから、これを機会に色々なことを考えているそうだ、そして麻痺していない方の右手でノートに記しているらしい。退院したらこれもあれもと、したいことが一杯だそうだ。

「そんなこと…考えて…いるとね…楽しいのよ。」

退院後のことを考えられるようになったなんてうれしい。
まだ、鼻から流動食をとっているその姿からは想像しがたいが義母の思いは、とても前むきだったのだ。
左半身ばまだ動かない。リハビリは、入院3日目から始まっている。つらくないですかと訊ねると、まだつらいようなことはされてないから大丈夫、楽しいのだという。理学療法士の方と会ったり、歩行練習をしている人を見たり、他の患者さんのリハビリの様子を見たりするのも気分転換になるらしい。
旺盛な好奇心。

「元気にならないと…看護師さん達に…悪いでしょ。せっかく…仕事…してるんだから。」

???(笑)

鼻に管を通すなんて痛々しい姿で、義母は息子に、
「こんな…方法が…あるなんて…便利だね。食べられなくてもね…栄養が…取れるなんて…すごいわね。いい考えだと思う。」と言う。
息子は「そうですけど、でも、噛む法方がいいんですよ。」と笑う。
義母も「そうよね…ここに…いいものね。」と頭を指して笑った。


かすれて聞き取りにくいながらも話がはずんだ。

おいとまする時、
私は手を握って「また来ますね。」息子も握手し、「これだけ手に力がはいるなんてもう大丈夫ですよ。」
義母は「そう?」と、息子の手を握り返した。

あとで息子は、「いいほうの手があんなに握力があるっていう事は、希望があるね。少しは安心したよ。それにしても・・・体に気をつけるのよ、なんて言われたよ。こっちが励まされてしまった。」と、驚いていた。病院を出てから、私達は海を見て、ほんの束の間、息子は子供の頃よく来た浜辺に降りたりし、夕食を食べてから帰路についた。

海と夕日が綺麗だった。






コメント
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