以前 詰将棋の創りかたという本をご紹介しましたが、今度は、詰ましかたのコツを書いた本をご紹介します。
これは、以前 マイコムから出版された村山隆治さんの詰将棋手筋教室です。
¥4000ちかい本ですが、amazonの中古価格も同じです。詰め手筋を分類して、作品を紹介している特殊な本なのですが、短篇のいい作品も多数紹介されていますので、創る参考にもなります。
それを昨日 読み直していて、邪魔駒消去の項目にいい作品にであったのでご紹介します。野口さんの作品。
若き日の米長少年が小学1年生の頃この作品に出会って将棋の世界を志すようになったというエピソードの作品です。
実力のある方は、自力で挑戦してみてください。
今回は、解説します。
まず大技がみえるかどうかです。
その大技とは、▲2五銀△同桂▲2四竜(次図)です。
鬼手一発ですね。取る一手に角を4二から打って桂で詰み上がります。
そうか▲2五銀からの9手詰みか? いやまてよ初手の▲2五銀に△1五王と逃げられると詰むのかなあ?(次図)
うーんここで飛車が邪魔駒になっている飛車がなければ▲3七角に△2六合い駒▲2四竜で詰み。 そうかじゃ▲1七飛と捨てると△2六にあがられる。 うーん
なるほど飛車は、最初に捨てるのか。(次図)
これなら△同と一手。そこから▲2五銀△同桂▲2四竜△同王▲4二角△2三王▲3三角成△1四王▲2六桂 までの11手詰みが正解。飛車も竜も華麗に捨てて仕上がります。米長少年は、この▲1七飛を見抜いていたというからさすがです。(最近は、女性セクハラ問題で週刊誌をにぎわせているのはいただけませんが)
こういう作品を自力で詰ましたら達成感があるでしょうね。