バビル3世ブログ(将棋、書籍他) 

最近では、将棋ネタが多く特に詰将棋ネタが多いですね。
まあいろいろ書きたいんですけどね。

ponanza 102番勝負 第23局 横歩取り 

2011-06-23 18:39:53 | 将棋

雨が降らないとなると一気に暑いですね。

昨日は、名人戦の第7局で、森内9段が羽生名人を破って名人に復位しました。 羽生VS渡辺の名人戦は、お預けとなりましたが 反面 羽生さんのA級順位戦がみられるのが楽しみです。

ponanzaの第23局は、人間側もちょっと工夫をするようになりました。

過去2戦 先手石田流で敗れたTさん 今度は、意表の作戦にでます。

先手▲tさん(レーティング 2646) 後手△ponanza です。

先手のtさん 3手目に意表の▲6八王と指します。普通は、相手が振り飛車100%の相手にしか指さない手です。 それに対してponanzaは、当然△8四歩と居飛車で対抗します。

以下▲2六歩△8五歩▲7八金△8六歩▲同歩△同飛▲2五歩△3二金▲2四歩△同歩▲同飛△7六飛▲3四飛 (次図)

もちろん経験がなければさせない手ですが、手順が示すように相横歩取りに進展し完全な力戦形になりそうです。

以下△2六飛▲2八歩△8八角成▲同銀△5二王▲7七桂△2七歩▲3八金△2八歩成 (次図)

先手の▲7七桂で▲3八金ならなにも起こらなかったところですが、△2七歩が生じました。△2八歩成にさて何で取るかです。

どっちか迷うところです。▲同銀は、△4九角の変化があり▲同金は、△4八角の変化がありどっちも先手たいへんそうに見えるからです。

本譜は、▲同金を選びました。それに対して△4八角だろうと思っているとこれがはずれました。

以下△8七歩▲同銀△8六歩▲9六銀△5四角▲3六歩△同飛▲同飛△同角▲3八金△8九飛▲7九飛△同飛成▲同金△5四角▲8四飛△8七歩成▲同銀△8二歩▲5六歩△2六歩 (次図)

歩切れなのでここでは、先手がよくなっているような気がします。 当然 ▲2八歩と受けると思いきや先手は強く打って出ます。

▲5五歩△8七角成▲同飛△2七歩成▲4八金(次図)

先手の強気の応手に苦戦気味のponanzaです。 ▲4八金と寄られてどう指すのかひと目わかりません。後手玉は、▲5四歩が来たら厳しいです。

ここで指し手は、△1八と 善悪を抜きに感心。 以下先手の応手は的確で、先手が少しずつリードを広げているように見えます。

以下▲1八同香△1九飛▲3八銀△3九銀▲5四歩△4八銀成▲5三歩成△同王▲3五角△5二王▲4八角△1八飛成▲3九歩△4二銀▲6五桂△5三香▲5四歩△同香▲5三歩△同銀▲同桂成△同王▲2六角△4二王▲8四飛△5三歩▲5五歩△同香▲5四歩 (次図)

先手の指し手は、冴え渡りponanzaをすこしずつ追い詰めます。

ここでponanzaの次の一手は、また意表 

△4一桂でした。 ここに打つようでは、苦しいはず。

以下▲5三歩成△同桂▲5四歩△6五桂▲5三歩成△3一王▲6六銀△2八竜 (次図)

悪いながら粘っていますが、いつの間にか先手玉にもいやみがつきはじめています。 局面図の△2八竜が怪しい手 

ここで先手が間違えずに指していけば勝利が転がり込むはず。

以下▲3五角?△3九竜(詰めよなのでこの手で先手も忙しそうになってきました) ▲4九銀打△5九香成▲6五銀△4九成香▲3七銀△2九竜▲3四桂(ここで▲2四桂が有力だったと思われます)△3三銀▲2三歩△同竜▲4二角△同銀▲同と△同金▲2四歩(次図)

ここで後手は、△9五角の王手飛車ですが先手は、▲7八王でなく▲8六銀と打ってしまったため△同角となって▲同飛は、△3四竜があるため万事窮すです。(次図)

もっとも▲7八王だと相当難解です。あんなによかった将棋がひっくり返って意気消沈で▲8六銀と打ってしまての投了だったかもしれません。tさん乱戦は非常に強かったですね。

ponanza 悪い将棋をひっくり返してこれで 22勝1敗。 弱点はどこにあるのでしょうか?