岸田衿子さんを偲んで

　先日、予告いたしました通り、４月っぽい絵本を選んでご紹介しようと思っていたところに、岸田衿子さんの訃報が飛び込んできました。ご存知の通り、詩人であり、故岸田今日子さんのお姉さまであり、そしてすばらしい絵本作家です。８２歳という年齢を考えれば、無理を言うことはできないのですが、それでもやっぱりもっともっと活躍していただきたかった、あなたの作品が読みたかった…と思います。心より哀悼の意を表したいと思います。

　そんなわけで、今回は岸田さんの作品をご紹介いたします。


　「どこでおひるねしようかな」　きしだえりこ作　やまわきゆりこ絵　福音館書店（幼児絵本）

　岸田さんと山脇さんがタッグを組んだ作品は何冊かあります。「きょうのおべんとうなんだろな」は、おはなし会でもよく読まれていますが、これは「きょうの…」の続編のようにも感じます。お腹がいっぱいになったら、眠くなるのです。さぁ、みんなどんなところでお昼寝をするのでしょうか。とっておきの場所、のぞいてみましょう。寝姿もまたかわいいです。何よりも岸田さんのほわっと優しい言葉に惹きつけられます。



　「わゴムはどのくらいのびるかしら？」　マイク・サーラー文　ジェリー・ジョイナー絵　きしだえりこ訳　ほるぷ出版

　こちらは、岸田さんの翻訳作品です。初版は３５年前ですから、ずいぶん昔の作品ですが、全然古さを感じない、なぜなら人間が心ひそかにあこがれているものは、今も昔も変わらないからなのでしょう。わゴムを思いっきり伸ばして、痛い目にあった経験をお持ちの方も多いと思いますが、痛い目にあわずにどこまで伸びるものか、好奇心をそそられますよね。作品の中のぼうやと一緒に試してみてください。


　今日ご紹介した絵本は、おひさまぶんこに置いてあります。どうぞご利用ください。

４月６日のおはなし会

１．（絵本）「あめふりうさぎ」　せなけいこ作　新日本出版社
２．（絵本）「だるまちゃんとかみなりちゃん」　加古里子作　福音館書店

　今日は新しいお友だちが、お母さんと一緒にきてくれました。久しぶりにおはなし会が開けました。お友だちも、スタッフも楽しい時間を過ごしました。
　また来てね！

2011年度が始まりました

　今年はここ数年に比べ、桜の開花も遅いようで、ちょうど入学式によい頃合いかな、と思います。

　２０１１年度が始まりました。３月１１日に発生した東日本大震災により多くの命が失われ、大きな混乱が今もなお続いています。被災の苦しみの続く方々に、一日も早く平安がおとずれることを祈ってやみません。
　この震災にともない、計画停電をはじめ、被災地以外の生活にも大きな影響が出ています。子どもたちの幼稚園や学校も、給食の中止、午前授業、また繰り上げ春休みになったところもあるかもしれません。学年末のまとめが中途半端なまま、新年度を迎えたところも少なくありません。
　様々な思い、不安を抱えながら４月を迎えました。昨日、今日あたりから新学期が始まっているところが多いようです。子どもたちが笑顔いっぱいに毎日を過ごせるようにと祈っております。

　おひさまぶんこは、変わらずに開いています。とても残念なことなのですが、最近、お友だちの参加が少なく、おはなし会を開けないことが続いています。スタッフ一同、みなさんにお会いするのを楽しみにしています。どうぞ、お時間をみつけて、おひさまぶんこに足を運んでください。毎週水曜日の２時から４時までとなっています。

　毎月おはなし会のテーマを決めて、それに乗っ取った絵本を選定してきましたが、今年度はテーマを設けないことになりました。絵本は、担当スタッフのチョイスになります。どうぞお楽しみに。またリクエストがありましたら、お声をかけてくださいね。

　…というわけで、今年度は「おはなし会のテーマ」をブログでお知らせすることもいたしません。そのかわりに…毎月１～２冊、季節にあった絵本の紹介をさせていただこうと思います。もちろん、おひさまぶんこの蔵書の中からご紹介しますので、参考にしていただければうれしいです。４月の絵本は、近日アップロード予定です。

　今年度もおひさまぶんこをどうぞよろしくお願いいたします。