ODORAMOX!

BABA庵から  釣り糸なんぞが ごちゃごちゃ こんがらかった状態を ここでは「オドラモクス」と言う。

体言止め

2005-11-06 20:30:40 | 言語の表現
TVニュース報道のアナウンスが気に入らない。ニュースの内容じゃなくて、しゃべり方。品格がまるでないのだ。

語尾がはっきりしない。文末にくると急に早口になってしめくくりがはっきりわからない。
そのくせ、ニュースの内容によって、ため息混じりにしゃべって見せたり、やたらニコニコして見せたり、表情をつくってみせる。
「これが達者なアナウンスなのよ」「個性的でしょ?」とでも言いたげだ。

最近、ニュース原稿にやたら「体言止め」が多い。「こきみよいテンポ」とでも勘違いしているのか。
口頭語で体言止めというのは、相手に「ね、言わなくてもわかるでしょ?」と同意を強制する「・・・じゃないですかあ」に共通するものがあって、いらいらするのだ。
はっきり正確に「・・・です。」となぜ言えないのか。
体言止め、そのあと「しかし!」とくるといっそういらいらする。

さらにスポーツニュースでは決まりきったように、「まずは・・・。(体言止め)」とくる。
「まずはプロ野球。・・・の・・・は・・・」
「まずはじめは・・・です。」あるいは「はじめは・・・です。」「まず・・・です。」だろう。
「まずは」は「とりあえず」「いちおう」の意味で
「まずは一休み」「まずはビールで」「まずはお礼まで」といった使い方をする。
不正確な日本語をアナウンサーが連発する状況にあぜんとしてしまうのだ。

天気予報や話題のコーナーで聞こえてくる「ホー!」「フーン!」「ヘエ」という相槌にいたっては耳をおおいたくなる。
レポートを担当するアナウンサーの、品のないひよこひょこ歩きや、ペコペコしながらの慇懃無礼ぶりは、もう問題外の域にいたっている。
なぜ、そんなに芸人っぽく見せたいのか。
芸というのはたいへんなもの・・・とうてい芸人になどなれっこないアナウンサーが、
漫才っぽくしゃぺったり、しぐさを見せたりするのは、カラオケから育ってきた人たちなのかもしれない。

テレビを捨ててラジオを聴こう。