「結婚してるの?していないよね。そういうことは結婚してからにしなさい」
例の小学生の女の子が、バスの中で男の子に覆いかぶさっている真っ最中に言われた。
「なんでもかんでも人に頼らないで、自分でするようにもっと努力しなさい。あなたも甘やかしては駄目」
こちらは全盲の方が降車しようとしたときに、ドライバーさんが声をかけて誘導されたときにかけられた言葉。
ちょっと待った!!そもそも貴女は誰で何様?!目の見えない彼がいつも座る席にどっかと腰を下ろして車内中の人に指図しているのは貴女ですよ。
この時間のこの席は彼の指定席と常連みんなの暗黙のルールなのよ。それが貴女が座ってしまったから彼の感覚が少しズレるんです!!
「携帯ばっかり触っているんじゃありませんよ」と言われた女子高生は首をすくめてバスを降りて行った。
昨日の帰り、ボクは出先からの直帰で始発のターミナルからバスに乗った。
みんな並んで待っていたのに、そのご婦人はみんなを押しのけ一番に乗車し、一番前の席に座ると乗車してくる人一人一人に座席の指示を出した。
触らぬ神に祟りなしだけど、さすがにそれはみんな無視、ドライバーさんが「お静かに」と言っても聞く耳をもっておられなかった。
ホント世の中はいろんな人がいて、いろんなことが起こる。こんな小さなバスの中でさえ。
さて一人降り、二人降りしてとうとうバスの中はバースくんとそのおばさんだけになった。イヤーな予感。おばさんに降りる気配がない。
そしてボクだけが降りることになった。かけられた言葉は
「寄り道するんじゃありませんよ。宿題を忘れないように」ヒィーッ、一体ボクはどんな風におばさんの目に映っていたんだろ。
バス停から自宅まで一分、寄り道はしませんでしたが宿題はしていません!!
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