バースくんの今日も発車オーライ♪

小さな町の広告代理店。働く「バースくん」の日々のおしゃべり

水先案内人

2013年10月01日 | Weblog
比喩的にではなく、水先案内人、正確には水先人の仕事というのは実に大変で難しいということを依然テレビで見て知った。飛行機の操縦士もパイロットだが、この水先案内人のことも別名海のパイロットというのだそうだ。小さい船で巨船に近づき乗り込む。そして船長の横に立ち、難所の海峡の海路を案内する。見ていて只々すごいなぁーと思ったことを覚えている。さてそれはさておき、今朝は比喩的な方の話。
作家の山崎豊子さんが亡くなった。各メディアがさかんにそれを報じたので、バースくんの読書歴の確認ができた。生涯を通じて17作品を残されたそうだが、ボクはうち5つの作品を読んでいた。
去年の末、週刊誌でまた連載を始められるというニュースを見て、思わず「えっ?!連載!!」とウィキでお歳を確認してしまったことを覚えている。聞けばその作品も一応の完結を見ているとか。以前「棺の中に紙とペンを入れていきなさいと言われた」というような一文を見たおぼえがあるけれど、執念という言葉はこの人のあり様にふさわしい言葉かもしれないと思った。ご冥福を心よりお祈りする。お疲れ様でした。
初めて読んだのは「白い巨塔」。田宮二郎のテレビドラマを見てから、追っかけて小説を読んだのが20代前半のこと。衝撃的だった。青二才に突き付けられた社会の複雑な顔は、にわかには信じがたく、けれど同時にそれが真実に近いこともわかった。世間というものに少し脚がすくむような感じさえしたと言っても大げさではないと思う。
そして「華麗なる一族」「不毛地帯」、読みたくないけど読んでしまう山崎豊子でボクの人生も進む。そして「沈まぬ太陽」それなりの年齢を重ねた時点で読んでもやはり衝撃的で、社会の暗部に山崎さんは水先案内人としてボクを誘った。知りたくなかったけれど知らなければいけない世界に連れて行ってもらった。ありがとうございました。見ておかねば、知っておかねばならぬということが世の中にはあるということ鳥取のイベント情報サイト ジャングルズームノマップ鳥取