咲とその夫

 定年退職後、「咲」と共に第二の人生を謳歌しながら、趣味のグラウンド・ゴルフに没頭。
 週末にちょこっと競馬も。
 

勤勉実直・・・・武士の家計簿

2010-12-30 22:09:00 | レビュー
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 今月4日封切られた「武士の家計簿」、予告編を観てちょっと時代劇にしては異色の映画なので関心があった・・・・観たいと。

 年の瀬も押し詰まったなか、やっとこの映画を観ることができた。幕末も近い天保時代から明治の半ばまで、3代にわたる加賀藩の下級武士一家の物語。

 「幕末から明治、これは実在する家計簿から生まれた、家族の物語」

 「刀ではなく、そろばんで、一家を守った侍がいた・・・」

 実在した下級武士一家の家計簿、それをもとに当時の武士の生きざまを描いた異色時代劇。刀は武士の魂といわれた時代、この一家にとって“そろばん”こそが、武士の魂であると言い放っており、二本差しを一度も抜くこともない物語。

 本作の主人公猪山直之は、代々加賀藩御算用者(経理係)として仕えている猪山家の跡取り(8代目)である。
 父・信之とともに御算用者として加賀藩に仕えていたが、父と違って勤勉実直で数字に強く“そろばんバカ”と言われていた・・・・直之。
 
 直之役には、ピタリとハマった堺雅人さん・・・・NHK大河ドラマ「篤姫」の第13代将軍家定役で好評を得た。

 さすが、役者やのぉ・・・・・

 その直之に縁談が持ち上がり、町同心・西永与三八(西村雅彦)の娘お駒(仲間由紀恵)と祝言を上げる。そのうち、直之は勤勉実直なそろばん一筋の仕事ぶりが認められ、異例の出世をする。

 嫡男・成之も生まれるが、・・・・・それに連れて家計も苦しくなる。

 直之は家計の出入りを調べるため、猪山家の家計簿をつけ始める。すると代々の借金もありその借財を立て直す必要があると考えはじめるが、それには思い切った決断が必要になる。

 借金を整理するためあらゆる家財道具を売りに出すが、“両親もおばばさま”も従い、皆で協力し倹約生活を行うこととなる。

 年次計画により、家計を立て直し遂に借金を完済・・・・・その際の行動は、武士としての体面も体裁もはばからない。

 そして、直之の跡取りの成之(9代目)との葛藤も織り交ぜながら、明治維新という大変革にも負けずに家計簿を綴りながら一家を守り続け、直之から成之へバトンが渡される。



 
(出典:「武士の家計簿」製作委員会HP抜粋)


 武士の世界にもこのような会計処理を専門に司る部署があり、そこにおける下級武士の代々にわたるこのような生きざまがあったのかと、殿様を頂点にいろいろな役目を仰せつかっている武士がいたことを違った角度から知ることができた・・・・・そう言った意味でもユニークであるがとてもいい映画だった。

 当時の加賀藩の財政の厳しさもさることながら、現代の我が国の国家財政は、極めて厳しい財政難にあり最後の帳尻合わせを行いながら、借財を後へ後へ回してばかりいるが、この映画のようにどこかの時点かで大きな決断を下さなければならないだろう・・・・一体、そのような政治家はいつ出現するのか。

 いつまでも今のような膨大な国債発行に頼るようなやり方では、いずれ財政破綻への坂道を転がるばかりであろう・・・・・財政再建による健全化を図らねば、国家自身の破綻を招きかねない。

 この映画は、家庭でも、会社でも、地方自治体でも、国家でもあらゆる団体における財政健全化の指針となるであろう・・・・・為になると共に愉快な映画だった。(咲・夫)


[追 加]
 会計処理の専門家、御算用者として代々加賀藩の財政に携わってきた猪山家八代目・直之は、家業のそろばんの腕を磨き、才能を買われて出世する。江戸時代後期、加賀藩も例にもれず財政状況は逼迫していた。加えて武家社会では出世するにつれ出費も増え続けるという構造的な問題があった。猪山家の家計が窮地にあることを知った直之は、家財道具を処分し借金の返済にあてることを決断、家族全員で倹約生活を行うことにする
(出典:「武士の家計簿」製作委員会HP抜粋)

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