咲とその夫

 定年退職後、「咲」と共に第二の人生を謳歌しながら、趣味のグラウンド・ゴルフに没頭。
 週末にちょこっと競馬も。
 

ドラマ「陽だまりの樹」・・・面白い

2012-05-14 22:17:00 | レビュー
  時は幕末。開国から戊辰戦争、そして明治維新という大変革の時代の中、
    友情で結ばれた対照的な二人の若者がいたー。

 時代劇が制作されることが少なくなった中で、NHKBSプレミアムでは今年4月から土曜時代劇に替わって、金曜枠の金曜時代劇として再スタートしている。

 ただ今放送中の時代劇は、漫画家の故手塚治虫さんの「陽だまりの樹」が原作となっている。そこに出ている二人の主人公の一人で蘭方医の手塚良庵は、手塚治虫さんの曽祖父とのこと。この漫画は、壮大な物語でなかなか実写化ができなかったらしいが、今回やっと実写化することとなったらしい・・・。

 全編12回のこのドラマも先週で丁度半分の6回が終了したところである。残り6回となるが、幕末の動乱の中で実際に起こった歴史上の出来事や幕末の英傑たちと関わりながら、時代を駆け抜けた二人の若者を主人公に物語が展開する。

 そのうちの一人は、伊武谷万二郎(市原隼人)という常陸府中藩に仕える武士で、父親譲りの曲がったことの大嫌いな一本気な性格である。水戸藩士の藤田東湖(津川雅彦)から、「倒れかけた大樹の支えになれ」と諭されることで、一念発起して幕府や国のために生きる決意を固め、最後まで幕府とともに命運を共にするとのこと。

 一方の主人公の蘭方医・手塚良庵(成宮寛貴)は、ちゃらんぽらんで女にだらしのない遊び人であるが、こと患者の病気に関しては一生懸命に治療をする医師でもある。また、武士や戦争を嫌っていたが、時代の流れに押されて軍医として戦地に赴くことになるらしい。

 この二人は、喧嘩や言い争いをしながらも、お互いに心を開き生涯の友となっていく。そして物語の方は、手塚良庵の父・良仙(笹野高史)などの蘭方医が、痘瘡(とうそう)撲滅を目指して種痘所を江戸にも開くよう運動するも、江戸城の奥医師(漢方医)たちから様々な妨害工作にあう・・・。

 第5回では、その奥医師(漢方医)たちによる妨害工作で、万二郎の父・千三郎(西岡徳馬)は、図らずも命を落とすこととなる。また、次週の第7回では、母・おとね(池上季実子)が、コロリ(コレラの意)にかかり一命を取り留めるとのこと。

 このタイトルでもある「陽だまりの樹」とは、樹齢三百年の桜の老木である。しかし、その老木の内部は白アリが巣くって倒壊寸前であり、正に幕末の徳川幕府の如きであるとこの物語の解説にある。その老木が、万二郎にとっての生きる道しるべとなっているが、安政の大地震で倒壊してしまった。

 主人公の一人、伊武谷万二郎を演じる市原隼人さんは、スタートの頃はちょっと固い演技のように思われた。ところが、今ではすっかり武士らしい雰囲気で、幕府と日本の将来を憂う好青年の武士がさまになっている・・・見ていて清々しい気持ちに引き込まれる。

 一方、良庵を演じている成宮寛貴さんは、この手塚治虫氏の曽祖父を演じるとの気概も垣間見えるが、ちょっとちゃらんぽらんな雰囲気をうまく出している。そして、時折みせる蘭方医としての真摯な行動に感動する・・・。

 最初は、どうかなと思いつつ見ていたが、原作がしっかりしているためか、毎回楽しくそして勇気をもらいながら見ている。

 なかなかに、いいドラマである。(夫)


(出典:NHK公式HP 抜粋)

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