安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ホレス・シルヴァー SONG FOR MY FATHER

2009-06-14 18:23:28 | ピアノ

6月21日は父の日です。父の日はアメリカで始まったそうですが、日本でもデパートなどでネクタイなどプレゼント用の品物を求める人も増えているようです。21日は都合がつかないので、1週間早く実家に行き、腰が痛いと言っている父の指導のもと、プレゼントの代わりに労力を提供して畑に黒豆を植えてきました。これは父の趣味で、豆類が豊富な我が家です。ホレスが父にささげたアルバムです。

HORACE SILVER (ホレス・シルヴァー)
SONG FOR MY FATHER (BLUE NOTE 1963~64年録音)

 Song_for_my_farther_horace_silver

バップ期から活躍したホレス・シルヴァーが父に捧げた作品です。とりわけタイトル曲は、エキゾチックなメロディーとリズムがあわさり、ホレスの名曲として親しまれてきました。シルヴァーの父は、アフリカのベルデ岬諸島のマイオ島の出身で小さい時にアメリカに移住してきたといいます。ギター、ヴァイオリンを弾いたというので、シルヴァーの小さい頃の思い出がこの曲に反映されているのでしょう。

シルヴァーは、バンド・メンバーを長く固定して活動をしていましたが、ちょうどこの録音時くらいに変更しているので、2つのセッションからの作品が収録されています。旧メンバーは、ブルー・ミッチェル(tp)、ジュニア・クック(ts)がフロントに対して、新メンバーは、それが、カーメル・ジョーンズ(tp)、ジョー・ヘンダーソン(ts)に変わっています。

「Song for My Father」は、新しいメンバーによる録音(1964年10月31日)で、ジョー・ヘンダーソンのテナー・ソロも際立っています。他に、「The Natives Are Restless Tonight」、「Calcutta Cutie」、「Que Pasa」、「Lonely Woman」というシルヴァー作曲のものに、ヘンダーソン作の「The Kicker」が収録されています。

「Song For My Father」以外にも、「The Kicker」は熱気を帯びたプレイ。ピアノ・トリオで演奏した「Lonely Woman」は、いつものコンボでのリズミカルなプレイにかわり、旋律も重視したものです。通して聴いたところ、アルバム全体のムードからでしょうか、大きなスピーカーのあるジャズ喫茶に出かけたくなりました。



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (bob)
2009-06-15 15:47:32
こんにちは

これはわりと好んで聴きます。
2セッションゆえの統一感に欠けますが、ジョー・ヘンダーソンのテナーが素晴らしいですね。ホレスもこの新進気鋭の熱演に果敢に立ち向かっている感じですが、ジョー・ヘンの新しい風に翻弄され気味かなと思います。
とにかくジョー・ヘンの突き抜け感が際立っていると思います。
bobさん コメントありがとうございます。 (azumino)
2009-06-15 22:36:33
bobさん コメントありがとうございます。

ご指摘のとおり、ジョー・ヘンダーソンが目立つアルバムですね。僕は短いフレーズを重ねていくシルヴァーのソロが苦手ですが、この作品のトリオ演奏はまあまあだと思っています。
azumino さん、こんばんは。 (duke)
2009-06-15 23:09:43
azumino さん、こんばんは。

ホレス・シルヴァーやブレイキーは大音量のジャズ喫茶で聴いてこそ真価がわかるような気がします。ピーウィマーケットの「はぁれすしるばぁ」というMCは大音量でなければ臨場感がでませんね。

シルヴァーのお父さんが座っている場所は?シルヴァー・シート。最近、飲み屋でうけなくなりました。(笑)
dukeさん コメントありがとうございます。 (azumino)
2009-06-16 22:29:07
dukeさん コメントありがとうございます。

シルヴァー・シートのしゃれまでは思いつきませんでした(笑)、ホレスやブレイキーのコンボが目の前でプレイすると迫力満点だと思います。

かなり昔ですが、新宿ピットインの昼の部で聴いた小林陽一(ds)&ジャパニーズ・ジャズ・メッセンジャーズも迫力ありました。

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