どっこいしょ・よっこらしょ

70歳を過ぎた爺さまの「日常・楽しみ・喜び・幸せ」なこと

黒部の山賊

2012年02月18日 15時02分48秒 | 捨てられない本
黒部の山賊 アルプスの怪  著者 伊藤正一

購入したのは18歳ぐらいの時で、登山をやり始めたころである。
処分できないまま、47年程は経過している。

いつかは北アルプスへ行きたいものだと願っていたあの頃、三俣蓮華岳、
黒部源流、雲の平などを踏破したいと思っていた。
そんな頃に、本屋で見つけた一冊である。

昭和20年代、終戦後間もなくの話しであり、当然、その頃のアルプスは
荒れ放題であったが、山を生活基盤としていた猟師の活躍の場でもあった。

著者は、三俣小屋、黒部五郎小屋、雲の平山荘等を建設し、伊藤新道
完成させた方で、猟師の活躍や山の生活を魅力的に現している。

山で起きた、終戦後の世相を反映した殺伐な事件などから、尾ひれが付い
た山賊話しなど、興味が尽きない一冊である。

 キティ台風 埋蔵金に憑かれた男の話し 山の化け物たち
 山賊(猟師)と奇妙な生活  山の遭難事件と登山者 
 山小屋生活あれこれ

 道しるべになった水晶岳の白骨 カベッケの不思議な呼び声
 バケモノに呼ばれた人 タヌキの擬音 洞窟の怪

古き良き時代の猟師が、山で過ごす中から生まれた話しや、実体験、自然が
醸し出す逸話話しなど、楽しい一冊である。


40年の経過は、擦れて傷んだ表紙や、茶色に変色した紙に年数を感じさせる。
60歳過ぎた今になって読んでも、結構楽しいものだ。




活躍の舞台となった
黒部の源流や上の平らのルート地図




最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
岩魚 (釈報徳)
2012-02-18 21:41:41
登山好きな友人に聞いた話だが、そのあたりの山小屋では、岩魚が食事に出たとか。小屋の大将が、客のいないときに谷に釣りに行くとか。今はどうか知らないが、結構釣れたらしい。
返信する
Unknown (kabuto)
2012-02-18 23:47:22
釈報徳様

本には、昭和26年頃黒部源流には岩魚が多く
棲み、二坪程のところに30数匹を数えたとか。

また、蛇が岩魚を釣り、岩魚が蛇を水中に引き込む話しや、岩魚釣り名人の話しなど楽しい話しが満載です。

岩魚の「酢ぬた」や、竹筒に酢を入れて釣った岩魚を放り込、身がほぐれたころ食べると美味しいとか、山での活きる為の知恵に驚きです。

黒部の山賊は、新版が発刊されているようです
ご覧になったら如何でしょうか。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。