紫陽花記

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「とある日のこと」雪掻き

2018-01-31 08:01:17 | 「とある日のこと」2018年度


青あざの膝と掌雪を掻く 
(あおあざのひざとてのひらゆきをかく)

 大寒のその日、関東地方にも大雪が降った。昨年まではいち早く雪掻きをしたものだが、流石にする気を失っていた。というのも、数日前に中庭から玄関ポーチに続く2段の階段で躓き、両膝を強打し、両手をポーチの敷石に突いてしまった。骨折を意識するほどの痛みだ。

転がったその時、一瞬、過去の記憶が蘇った。同じ場所で転がったこと。「ここは、鬼門か?」と脳裏の痛みが言う。通りから見えたかもしれない。隣家の奥様がこちら向きの窓から見たかもしれない。などとの恥ずかしさより、両膝の強烈な痛みが、踊れなくなる。という恐れにおののく。急いで玄関へ入り両膝を撫でる。「あれっ?」意外と痛みは少なく、骨折の恐れは無いと判断。だが、左手親指の付け根辺りの痛みが酷い。見る見る皮膚が黒ずんできた。

数日、張り薬で冷やしているが、痛みはまだ残っている。膝が踊るには支障がないと判断できただけでも有難い。一旦、雪の積もり具合を見て自室へ戻ったが、ゼラニュームの鉢に積もった雪や、自室の掃き出し窓の下の除雪をすることにした。

雪掻き用の道具は軽いが手に力が入らない。完治にはまだ間がありそうだ。それでも、最小限度の雪掻きをする。門前やガレージ前などは息子の嫁さんがした。つくづく、世代交代を感じる。
 骨折が寝たきりに繋がると言われている。転倒しないように筋力を付けなければと意識して、筋トレ紛いの運動を毎日のようにしている。それでも、このような事態に陥ることは、老化現象の一つでもあるのだろう。以後、様々な場面でも気を付けることにしよう。