孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

中国・トルファン  変わったもの、変わらないもの 中国今昔あれこれ

2012-04-19 22:29:38 | 中国

(新彊ウイグル風のピラフ「ポロ」 「ラグ麺」(野菜ソースぶっかけうどん)や「シシカバブ」(羊肉の串刺し焼き)と並んで新彊を代表する料理です。 その土地で有名な料理が必ずしも日本人の口にあう訳ではありませんが、「ポロ」「ラグ麺」「シシカバブ」は日本人的にもとてもおいしい料理です。)

シーズンオフのトルファン
中国の新彊ウイグル自治区・トルファンを観光しています。今日で4日目。
(ネット環境が不調で、昨夜アップできず、「5日目」に入っています)
トルファンの観光シーズンは5月からで、この時期は観光スポットもホテルも閑散としています。

中国の観光は完全に国内観光客中心になっていますので、相対的に外国人観光客の影は薄くなっていますが、シーズンオフのこの時期、特に、欧米人の観光客を見かけることは殆どありません。
日本人の私は、外見的には中国人と変わりませんので、中国国内観光客として声を掛けられたり、注意を受けたり
とまどうことも多々あります。

シーズンオフのトルファン旅行の残念なことは、先ず、トルファン名産のブドウがまだ実をつけていないことです。
街を和ませる歩道を覆うブドウ棚もいまひとつの状態です。
観光スポットになっているブドウ園も同様です。

また、シーズンオフということで観光客が少ないため、観光客相手のイベント、例えばホテルなどでのウイグルダンスショーなども開かれていません。その手のものが好きな私としては残念です。

しかし、この時期の利点もあります。
まず暑さ。今は日中でも二十数℃ですから、なんとか歩いてまわれます。
夏場になると40℃を超える日もありますので、遺跡や砂漠など歩く必要があるスポットの観光は大変です。
街中を歩いていても、頭がくらくらしてきます。
そのことを考えると、観光的にはむしろ今がちょうどよい時期なのではないでしょうか。

観光客が少ないため、日本では想像もできないぐらい広い遺跡内部をひとりでゆっくりと歩いてまわれます。
自分の足跡しかない砂漠も楽しむことができます。(一人ですから、方角を見失わないように気をつけないと大変なことにもなりますが)

電動バイクに新ロッカーシステム
久しぶりの中国(トルファンは21年ぶり)で、いろいろ変わったもの、変わっていないものも。
街並みが一新され大都会に変貌しているのは、昨日も触れたところです。
昔は街に溶け込んでいたロバ車も全く姿を消し、バイクを改造したような荷台を引く三輪車にとって変わられています。(今日、はじめて郊外でロバ車を見かけました)

ふた昔前は、自転車が溢れていた中国も今は完全な車社会で、トルファンも同様です。
銀川でガイド氏の運転する車に乗っていて、車内でしきり情報を流す装置が目につきました。
GPSを利用して、今走っているところの制限速度、渋滞情報などを知らせてくれるそうです。
こうした装置で気をつけていないと、高い罰金を科せられてしまうそうです。

交通マナーの悪さは中国に限った話ではなく、東南アジアやインド圏に共通したことですが、以前の中国旅行では危うく大事故に巻き込まれそうになったこともありますので、制限速度遵守のコンプライアンスが浸透としてきているのは意外でした。

もちろん、クラクションを鳴らして「そこのけ、そこのけ」の運転振りは相変わらずでもあります。
怖いのは、歩行者優先のルールがないようで、歩いていると車のクラクションに驚かされることがしばしばあります。
特に、横断歩道を青信号で渡っているとき、右折・左折の車がクラクションを鳴らしながら突っ込んでくるのには驚かされます。
車のほうも青になっているということで、自分の権利は決して譲ろうとしない風潮のあらわれでしょうか。

一方、妙に静かになったのがバイク・スクーターです。
殆どが電動になったようで、中国社会には似つかわしくないぐらい、音も無く静かに走っています。
私が日本で利用している屋根付き三輪スクーターはマフラーの具合が悪いこともあって実に騒々しい音をたてます。
中国では恥ずかしくてとても走れません。

相変わらず騒々しいのは、中国人団体観光客。
ホテルに到着した彼らの騒々しさには辟易します。
どうしてあんな大声で話すのでしょうか?周囲の他人に気をつかうという配慮はないようです。

観光地でも、中国団体観光客の一行の騒々しさは同じですが、周囲に響き渡るハンドマイクで説明するガイド氏もいて、せっかくの雰囲気が台無しになることもあります。

トルファン中心部のスーパーを覗こうとして、バッグをロッカーに預けるように注意されました。
店内に入る前にバッグ等を預けるのは以前からのことですが、変わったのはロッカーの仕組み。
コイン式でもカギ式でもなく、ボタンを押すと自動的に空いているロッカーが開き、バーコードを印刷したレシートが出力されます。荷物を取り出すときには、このバーコードをセンサーにかざす・・・という仕組みです。(後で、博物館でも同様ロッカーがあり、係員に使い方を教わりました。)
日本でも東京・大阪などでは当たり前なのかもしれませんが、鹿児島の田舎暮らしの私は初めて見るシステムで、そのときは使い方がわからず、「別に買うものもないし・・・」と負け惜しみをつぶやきながら退散してしまいました。

昔の中国でよく見かけた光景は、切符などを販売する窓口に、列をつくることなく我先に押し寄せる大勢の人々。
列を作っている外国人観光客が腕を組んで割り込みを阻止する、外国人観光客と地元住民の攻防戦もありました。
上海などのバス停でも、まだ止まりきっていないバスに乗客がわっと押し寄せていました。
最近はさすがにそんな光景は目にしません。
マナーの改善もあるでしょうし、著しい需給アンバランスが解消されたこともあるのでしょう。
もっとも、春節の時期などの駅やバスターミナルの状況がどんな具合なのかは知りません。

誰も望まない2人目 はした金は拾わない子供
中国と言えば「一人っ子政策」が有名ですが、現在では、全国すべての省で一定条件の緩和がなされているようです。
そのあたりについて、銀川のガイド氏に尋ねると、「いまどき誰も2人目なんか希望しません。子供を育てるのにお金がかかるので。昔は政府が強制することもありましたが、今はみんな望んで一人っ子にしています。」とのことでした。

もちろん、そうした事情がすべてを表している訳でもありませんが、社会的風潮の大きな変化は間違いなくあるようです。
なお子供が「小皇帝」として家族から甘やかされる風潮もかねてより報じられているところですが、「最近の子供は何でももらえるので、1元(13~14円)や2元のお金は、落ちていても拾いません。大人は拾いますが」とのことです。誇張した言い様でしょうが・・・私は拾います。

なお、このガイド氏によると、悪評が高い男児優先の風潮(女児は中絶するとか、売ってしまうなど)も今は様変わりしているとか。子供が結婚すると正月などはお嫁さんの実家にもどるので、男の子を育てても老後が寂しいだけだとのことです。
そのため、最近では女の子が生まれたときの方が、派手なお祝いをするそうです。

【価値観の共通化で相互利用の関係を】
旅行者の間では有名だったトイレの汚さ、習慣の違いなども、最近は都市部では見かけなくなってきているようです。
商品を投げて渡す店員、何を聞いても「没有(ない)」ですませる店員・・・といったサービス感覚のなさも昔の話です。
私が最初の中国を旅行したのは25年ぐらい前ですが、当時はまだ一般国民が使う貨幣とは別に、外国人専用の兌換券があって、市内でそんな兌換券で買い物しようとすると、「偽札」ではないかと人だかりができるような時代でした。
そんな時代からすれば、中国社会も大きく変わったものです。

日本との間では、歴史認識の違いや尖閣諸島などの領土問題などもありますが、自信をつけ世界に打って出ようとする中国としては基本的には日本と事を構えるというよりは、どうしたら日本の経済力・技術力をその戦略に利用できるかに関心があるのではないでしょうか。
日本としても中国の経済力を利用したいのは同じです。

人々の価値観や社会の風潮などで共通の側面が増すほど、そうした相互利用の関係は築きやすくなるのではないでしょうか。
そうした相互利用のなかで、相互信頼が醸成できれば言うことはないのですが。

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