あや乃古典教室「茜さす紫の杜」

三鷹市&武蔵野市で、大学受験専用の古文・漢文塾を開講しました。古文教師の視点から、季節のいろいろを綴ります。

道真公のこと⑲

2013-03-28 00:33:54 | 道真公
③家族から、書簡や小さな荷物が届いている

検証その1)
蟄居軟禁状態の厳重監視下にある要注意の「罪人」なら、
家族からの荷物や文などは、
最大限の警戒対象になるはずだろうと思うのですが。。

<漢詩>
消息寂寥三月餘 家族から音信が途絶えて3ヶ月。寂しい思いをしていた
便風吹著一封書 1通の書が来た
西門樹被人移去 京都の屋敷の西門の樹木は、運び去られ
北地園教客寄居 北の園地には、他人を住まわせているという
紙裏生薑称薬種 手紙に添えたものについては、紙に生姜を包んであるのは薬で
竹籠昆布記斎儲 竹の籠に昆布を詰めたのは、斎戒の時に食べて下さいとある
不言妻子飢寒苦 自分たちの生活の苦しさについては、書いてない
為是還愁懊悩余 それがかえって私を悲しませ、心配で仕方がない