外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

記念日の意義

2011-07-27 18:23:16 | 社会全般
昨日は、東京・丸の内のオフィスビルの屋上で、毎年恒例のビヤ・パーティー。
夕方6時ぐらいの都心の風は爽やかで、同僚たちと一緒に美味しい生ビールを堪能いたしました。

隣接する高層ビル群に勤務する方々は、どんな思いか。
「あいつら、こんなに明るいうちから飲み始めやがって」などと苦々しく感じた方もいらっしゃったかも知れません。

でも、このようなケースにおいては、先に酔っ払ってしまった者の勝ちというのが、サラリーマン社会の常識です。
(^^)/▽☆▽\(^^)
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さて、一冊の本を読んでいます。
『蠅の帝国-軍医たちの黙示録-』(著者:帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)。新潮社。1800円)。


日本の軍医15人による様々な体験談を一冊にまとめたものです。

原爆投下後の広島市内、大空襲直後の東京・本所、敗戦間近の中国北部・ソ連国境近く…

様々な場所に若い軍医たちが医療あるいは調査のために派遣され、平時には想像もできない体験をしました。
屍累々、まさに地獄絵のような凄惨な場面もありますし、病院の医師や患者による野球や芝居というホッとさせられるエピソードもあります。

ともあれ、次々に学生たちが戦地に送り込まれていた時代に、医大卒業まで一般教育を受けることのできた若者たちです。
戦時中の兵士や国民たちに向けられた若い軍医たちの客観的・常識的な目線は、陸軍幼年学校から陸軍士官学校に学んだ生粋の戦闘員たちとは一味違います。

この一冊、なかなかの秀作だと思いました。
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もうすぐ8月。

8月は、日本人が戦争と原爆の悲劇を思い返し、改めて戦没者の鎮魂と平和への誓いを確かめるときです。

第二次大戦が終わってから66年もの歳月が過ぎているにも関わらず、8月を迎えると、多くの日本人が粛然した気持ちになります。
「終戦記念日」という存在が、戦後生まれの私たちにも考えるきっかけを与えてくれていることは間違いありません。
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今年の3月11日に、大震災、大津波、そして未だに収束しない原発事故が発生しました。
私たちは、人知の及ばぬ自然災害のリスクを抱えて生活していることを改めて認識するとともに、「起こって欲しくないことは起こらないものと想定しておこう」というような甘い判断、決断の先送りが、いかに被害を拡大するかという人災の側面も痛感しました。

この痛恨の思いを風化させることなく次の世代に伝えていくためには、記念日制定が望ましいと思います。

3月11日を例えば「津波防災の日」と命名し、9月1日の「防災の日」とあわせて、地震、津波、そして危険施設の事故への備えを全国民が再点検するという1日としたいものです。
Comment (1)
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