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生誕100年 小野忠弘

小野忠弘、という作家をご存知の方は
ある程度年齢のいった方か、もしくは美術を専門にしている方かも知れませんが
福井では有名な作家で、というより1960年代には世界でも知られた作家です

1913年、青森県の弘前市にて生まれ
高校は土木科を卒業し2年ほど朝鮮半島を旅して帰国後
東京藝術大学の彫刻科に入学
20代の後半福井県三国に高校の美術の教師として赴任、
亡くなる88才(2001年)まで当地で過ごしました

1960年代、第2次世界大戦からの疲弊から復興し、世界が資本主義と共産主義に別れ
戦前とは別の意味で緊張が高まっていた時代に
junk artは世界で大きな流れを形成していました
このjunk artの有望な作家として小野忠弘は世界から注目され
この時の一つの証として、アメリカで発行されている雑誌ライフに
世界のjunk artにおける7人の作家ということで、
小野忠弘と作品が紹介されています


当時では普通だったのかも知れませんが、作家がドテラのような服装で
作品の脇に写っています


小野忠弘と作品が掲載されていたライフのページで、お酒の広告が
いかにもアメリカらしさを感じさせます


ライフに掲載されていた作品、アンチプロトン 1959年制作 直径約180cm. 鉄他
今回のgallery AXIS 6917での展示です


このライフ誌は1961年に発行されたものらしく、ライフの記者が小野忠弘を取材して
かなりの時間差があってから掲載されたということで、作家は「やっと載ったか」と
話していたことが新聞に書かれています
当時と今の流通や所要時間とされるものの違いを感じさせられます 
まるで川底をさらったようなオブジェを鉄の板に張り付けてしまった作品は、
美術の中心地アメリカでも驚くべきインパクトを持っていたのだと思います

1959年制作のアンチプロトンは1985年の福井県立美術館での
小野忠弘展に出品されていらいの展示です
このほかにも貴重な小野作品は長年作家と交流のあった
コレクターの所蔵によるものです

次回はそのコレクターと他の作品、小野忠弘にまつわるお話をご紹介します

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