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福井 THE GATE SPORTING CLUB 出張シノギングの様子

長いようで短いのが一年というモノ。

あれから正にちょうど一年。このエリアではどのような時間が流れていたのであろうか。福井越前の地にて、出張シノギング、再び。

歴史にも富む福井だが、今回はかつて栄華を極めた大名の城跡遺跡が舞台となる。

嬉しい事に前回参加して下さったシノラーの皆様もチラホラ、新しい方々も加わったバランスの良い部隊編成。揃った所で、一人ひとり自己紹介で挨拶回る福井スタイル(笑)

前日は大雨、気温も少しずつ下がってくる季節。正にツユハラヒとクナイのお貸出しが活きるような状況であろう。そうして毎度お馴染み私の荷物を減らしてもらう笑

さて、先ずは小さな小川のある谷筋に位置していたので、東西の山塊を外から見渡してみる。これだけ見晴らしが良いと色々と観察できる。植生、尾根谷の入り方、山域の特徴、送電線等人工物の有無、などなど...直接”視る”事で得られる情報は豊富だ。この観察を経てからルートを決めるのも良し(実際今回もその流れを組んでいる)。

そして実例を交えて、気になる地点を何箇所か共有。その中から皆さん特に気になる所を今回のルートとして設定する。

そうと決まれば出発...おっとっと忘れていた。コンパスコンパス!

いつもの西向け西!東北東向け東北東!にてコンパス使い方角確認出来ているかチェック。皆さん全く問題なし。いつもいつも言っているが、日本の急峻で尾根と渓がしっかり分かれた低山では、16方位の方角が分かれば大概はこなせる。

あと、確実にしっかりルートや目的地を捕捉したい場合は、地図とコンパスを平らな地面に置いて整置するのも手段である。例えばスタート地点や、捕捉した目的地点が全く見当違いだったら、、全てがズレていく。それだけ現在地や目的地の捕捉は大切なのである。

さてさて、小一時間説明させていただいたところで、いざ出発。小雨だがポツリと降り出し、凌らしくなってきた。

まずは車道集落道を経て、何とも風情のある神社鳥居前へ到着。この先も非常に気になるが...この分かれ道の先にあると思われる拓けた砂防ダム?とおぼしきポイントを目指す。神社へのルートは皆さんの宿題という事で。

石垣横の以下の登山道にて分け入る。所謂山頂城跡へ繋がるような道。

道中の怪しげな石像。夜な夜な通るとこちらへ首を傾けるとか。。(嘘)

程なくするとこれまた立派な石垣が現れ、その上をタドルと。

実はそれ自体が砂防ダムでした~。反対へ渡って隣の尾根へ移れるかと思ったが、右岸は藪藪しくグズグズとして急斜面と化していたので諦める。

道は砂防上の間を巻くように続いていた。この先に結局繋がるけど、ここから尾根には入れるな。よし突入!!

人の入りが少ない尾根の取りつきは、最初は厭らしいものだが、少し入っていまえば以外に行けそうな”道”が広がっている。何より山中に置いて極端な地形でない限り尾根上が一番安全な”道”と言っても過言ではない。

えっちらほっちら急登を攻めると、しっかりした尾根へ到達。というか恐らく曲輪のような平坦具合。木々も適度にある。。そうくれば勿論ロープワーク!

前回参加されたシノラー陣には復習にもなるのか。毎度お馴染み凌流のロープワークはシンプルがモットー。しかしながら反復して且つ継続的に使わないと忘れていくのも常。。便利な自在やその他パーツも良いが、どこか一つは自身のロープワークが必要とされる余剰を残しておくと、常に実践できて良いであろう。また生活の中に取り入れるのもあり。

それらロープワークをたたき込んだ上で応用編となる、山に入る者ならばきれ~いに張れるようにしておきたい!ツエルト張り。

あれとこれとそのロープワークを組み合わせて、ペグダウン時のコツを理解していれば、こんなにきれ~いにピンピンに張れるのだ。やはり道具は使いこなしてナンボ。

その後もごにょごにょとタープ張り実践もしてもらう。一通りコツとレシピは掴んでもらえたかな。最後に教えた森勝流細引きまとめ方に、皆ハマり、しっかりその束ね方で全ての細引きを収納してもらう。ありがたやありがたや。

毎度お馴染み盛大にミチクサをした所で、曲輪を後にする。と思ったら曲輪周辺は割と切り立った地形になっており、純粋に尾根をタドルのは難いしそう。。一先ずジグザグに渓寄りに下りる。

そこからまた一気に張り出た尾根へ軌道修正。中々の壁だったが、幸い昨日の雨で全体的にぬかるんでおり、一歩一歩足を突っ込みながら登れた。代わりに盛大に足元が汚れるがそんなの気にしない気にしない。

無事登山道へ合流。また暫く平凡なツヅラヲリの登りが続く。(実はそれが一番キツかったりもする。。)

次に目星をつけていた送電線及び鉄塔。凌的には山中にある最も信頼のおける人工物”道標”と捉えている。そして当然、鉄塔を作り継続して管理していく上で、その近くにはそれらを繋ぐ道(巡視路)が存在しているはず。それを確かめにいこうではないか。

その鉄塔があると思われる尾根と城址山頂への分岐点にて参加者のお一人がスマホをどこかで落としていた事が判明!急遽スマホ救出班が組まれ、スマホ救出へ向け来た道を戻る。恐らく先の曲輪辺りだろうか。。

そして恐らく暫く戻ってこないと予測されるので、残された班は悠々とメタルマッチ講座へ笑

一番現実的に使えるアルコールストーブの着火で実践。これが要領を得ていないと意外に難しく、着火出来た時の嬉しさも一入。

次いで、みんな大好きナイフを使ったフェザースティック作り。実践であまり作る事はないけど...巷で見られるようなシャコシャコとスピード重視でやる必要はなく、合理的になる事。イメージはカンナ。

そうこうしていると、救出隊が戻ってくる。無事スマホ回収出来たようで一安心。さて息も整えて、鉄塔送電線方面の尾根へ足を踏み入れる。

予想通り送電線のように鉄塔と鉄塔を繋ぐであろう巡視路は延びていた。当然吸い込まれるようにタドルタドル。

少しトラバース気味に下ると、何だか拓けそうな予感のする陽の入り方。。

じゃじゃ~ん。マニアにはたまらない、鉄塔送電線の流線型のような連なりと景観。うっとり。。

と、ここまでは良かった。一つ補足すると、この送電線の連なりは支尾根と支尾根を鉄塔が繋ぐように、トラバース気味に少しずつ麓へ続いている。当然その巡視路も少し斜面をトラバースするような嫌な道となっていた。それでいて粘土質の高い土で、昨夜の大雨ときている。。極めつけは暫く巡視していないであろう道のつき方と藪やらの荒れ具合。。

途端に安牌のはずの巡視路が、凌道へ変貌を遂げる。私は一人、心の中でニヤニヤが止まらない。

結局、少し正規の巡視路からは外れた道を進んでいたようだが、これはこれで凌ぎ甲斐あって良かった。これも一期一凌。

そうして鉄塔へたどり着く。

見よ、この皆さんの勇ましい足元を!これぞシノギング。

ハンモックで盛大に、、は叶わないが、平たくスペースはあったので、ここらで少し遅いお昼休憩とす。

前回参加者、どっぷりハンモックにもハマっていただきハンモック張れずで残念がっていたシノラー。

ヘリノックスチェアで優雅に過ごすご夫婦シノラー。鉄塔下ではある意味正解か?

こちらも小さな折り畳みチェアをしっかり平らなコンクリート上に広げ、悠々と麺を啜るシノラー達。

スマホ救出隊隊長、まだまだ身体が火照っていた様子のシノラー。

前回参加者、一段下でGASC店長と何やらゴニョゴニョしている仲良しトリオ感満載のシノラー達。

たまにはハンモック無しのこういう休憩もあるさ。

そこまでの道がパンチ聞いていたからシノギングとしてはバッチリ。これで鉄塔巡りに火が着いたシノラーも何人かいたかな?笑

落ちつた合間に森勝ショーを熱心に見聞きする二人。なぜか同じ体制、キャップ被りで兄弟のよう。

もうこの先の巡視路は勘弁だったので笑 いつも通りゆっくり休憩し、そのまま来た道を戻る事にする。この先は最初の神社に続き、皆さんの宿題としてもらう。そうそう、このタイミングで我々が用意した福井周辺の気になるポイントを纏めた宿題マップをプレゼント。皆、喜んでくれて幸い。

気になる地形や神社や謎の建物、それこそ鉄塔送電線でも良い。そんな場所を目的地として山に入ってみる。そうすると自ずと地図読みやコンパス使いの必要性に気付く。そんな繋がりにも気付いてもらえると嬉しい。

ただ山頂を目指すだけではない、低山との付き合い方はそれぞれのそんな目的次第で無限に広がる。各々の凌、シノギングを是非体現していってもらいたい。願わくば、ハンモックもしっかり絡めていただいて。

さてさて、後は来た道を戻るだけだが、手前にはあの厭らしい道があったのか。。正しいと思われる巡視路をタドルも、結局道は荒れ放題で大差はなかった。

ただ、それらも楽しめるようになっているシノラー達。頼もしい限りだ。

途中、まだ少し時間が取れそうだったので、再度曲輪へ寄り道。短いながらもここで念願のハンモック張りタイム。勝手知ったるシノラー達は自由に各々のハンモックを広げ寛ぐ。

片や、ハンモック初めての方にはしっかりレクチャー。ハンモックだけは知ってしまうとその沼にハマってしまうので人間の性。(谷島調べ)

弊社ハンモック関連製品もお試しいただき、盛大に誘う笑

最後の最後のミチクサを終え、無事集落へ舞い戻る。

この汚れた足元はどうしたものか。。そういえば鳥居手前に小さな沢があったなぁ。その後の光景がこちら。

濡れなんて気にしない。じゃぶじゃぶ洗ってしまえ~と、その潔さに感服!

外してみると、こういう状況下でのクナイとツユハラヒの有用性も大いに感じていただけたでしょう。

これにて二回目の福井越前シノギングも無事終了。相変わらず狭いエリアでのニッチで痺れるシノギングと相成った。

次はもうワンステップ進めてみるか??また来年、長く短い一年となりそうだ。

そんな想いに浸りながらの、決して笑ってはいけないやつ。決まってるぜ。

 

 

今回参加して下さった、シノラー皆様、ありがとうございます。

そして毎度イベントにご理解いただき同行もいただいた、GASCのY氏、A氏、ありがとうございます。

 

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