2022年8月のブログ記事一覧(3ページ目)-凌手記

幻の瀑布へ、沢を歩き暑さを凌ぐ

2022年08月23日 / シノギング

暑さもピークを迎えたであろう8月のとある日。

例年通り我々は凌的避暑地を求め、沢歩きを絡めたシノギングへ繰り出す。今回は久しぶりに少し標高高めの沢ポイントへ目星をつけて、幻の瀑布（というほど大層な滝でもないが...）を目指し暑さを凌ぐとする。

入渓点手前の駐車場にて、何やら怪しげな二人がゴソゴソと地形図片手に作戦会議。。

下準備も終え、いざ出発。暫くは車通行止めの林道を進む。流離の凌侍二人衆に付き人の写真家が続く。。

幸い開始の標高が既に高く、且つ曇り空のこなれた気温下だったが、歩き進むとやはりジメジメと暑さは否めない。地形図の情報では堰堤が何個か続きそれに合わせて林道も並走している。入渓は暫く先でも良いが、ちょうど良さそうなポイントがあったので、早々と入渓。バシャバシャと涼みながら進む。

程よい滑沢と見せかけて、実は所々流れもあり、戦々恐々ながら進む。。前日まで細々と雨も降っていた様子で、水量が心配だったが、堰堤多数の沢故、その効果もあってか心配するほどの水量ではなかったので一安心。

ちょこちょことこなしていくと、第一堰堤へ到着。

全体的に大きな堰堤ばかりなので、左岸か右岸で巻く。この繰り返しが暫く続く。

次第に林道も終点を迎え、かすかなフミアトの続く道へと変わっていく。この適度に延びる道がなんとも心地が良い。

そしてこの度、堰堤の上には草原のような楽園がある事を改めて知る。（このエリア特有かもしれないが。。）沢の流れは穏やかで、小川の畔でメルヘンにハンモックも張れてしまう。早々に誘惑されるも、この先に目ぼしいポイントが無ければの第二候補として取っておく。大分手前の方だったが笑

まだまだ続く、堰堤と巻き道。

この大きな堰堤ちっくな滑滝辺りから、堰堤三昧は終わりを迎え、晴れて沢歩きシノギングへシフト。暫く巻道歩きが続いたので、沢がひゃっこいひゃっこい。。

適度な水量に適度な沢筋が続く。また適度に暗く鬱蒼としたその渓相は、シノギングにはうってつけの景観である。それらを噛みしめながら進む。

時折出てくる、適度なｍ数の滝がまた心地よい。巻かずに無理なく凌げる。

それでも沢登りにはなるので、現在地は抜け目なく確認する。

次第に左岸右岸の景観も含め、壮観な箇所も出てくる出てくる。バリエーションにも富む良い沢筋だ。

時には釜のように深い所も凌ぐ。勿論バックアップすべきものはした上で、潔く濡れてしまえば、その後の心配も少なくなる。こんな時は、凌製品でも通気度の高いパンツ類ならば、乾きも幾分早い。そのような基準で通気度も見てもらうのも良し。

巻いても良いのだが、行けそうな所は極力挑むがモットー。

そして厳しい所は潔く巻くのもモットー。

程なくして、目星をつけていた沢横の平場ゾーンへ突入。

今回長年叶わなかった、穏やかな沢沿いの別天地、真の楽園を探し当てるが裏テーマでもあった。そんな夢が叶いそうな場所がチラホラ。。

逆に候補地が多すぎて...皆ニヤニヤしながら順繰りに巡り確認していく笑

よし、とりあえずこの辺りを今宵の別荘とするのは確定とした。もしかするとこの先にも良い場所があるかもしれないが。といつもの淡い期待も抱きつつ、今回のメインでもある、この先の最終詰め前の幻の大滝を目指す。その先も詰められなくはないようだが、完全にシノギング外の登攀ありきの沢登りとなるので、ここを終点としてシノギング的な観光巡りとする。

ただこの先からまた少しずつ険しい沢筋も増えてくるようで、気を引き締めて進む。

そんな我々を待ち構えていたかの如く、次第に沢筋は細くなり、難所と言える数段の滝が姿を現す。

ここは結局流れが強すぎたので、その脇左岸側の大岩に足がかりがあったので巻く。ここはここで結構高度感があって恐怖度は高く。。

また暫く穏やかな沢が続くも、再び立ちはだかる3ｍ程の流れのある小滝。

ここもギブアップで右岸を巻く。。巻き道もまたヌメヌメで一切気が抜けない。。

この最後の難所を越えると、見えてきた見えてきた。。

ドン！

少し遠巻きで伝わりづらいと思うが、水流があり過ぎて近づきがたいオーラがぷんぷんしていたので。。約30ｍ2段の大滝である。中々の圧巻であった。

さて、無事観光を成し遂げ、先の楽園別荘までルンルンで戻る。いかんいかん、表情に出てしまっている笑

よくよく凝らすと、薄っすらフミアトの巻き道があった沢筋。下りの沢でもあるので、安牌を取ってそこをタドル。それでも大きな下りは最新の注意を以って。

下りながらもその巻き道上に、新たな楽園を見つけつつ。。

結局第一候補のB案としていた場所でチェックイン！

正に目と鼻の先にある緩やかな沢筋。。

とりあえず、ハンモック張ってこうなっちゃうのも当然。

その後の別荘周りの構築も足早で、早くこの空間で落ち着きたいという気持ちが抑えられない笑

こうして我々念願であった沢横の楽園にありつく事が出来た。至高過ぎる。。

そりゃこんな感じで遅めの昼寝もしてしまう。。

時間余裕もあったが、予報では朝方に掛けて少々雲行きも怪しくなるようだったので、面倒となる前にタープ張りに勤しむ。

そして細引きも完璧に張り巡らせ、一つの凌集落が完成する。整った。

各々行燈風シェードに明かりを灯し、晩酌の準備へ。さて、始めるか。

薪は湿気り気味ではあったが、強欲な我々は常に焚き付け用のカラッカラに乾いた薪を何本か持参している。

最初の大きなカロリーはそれらに任せ、ストーブ周りに現地薪を乾かしながら、適度に加えていく。

さすれば湿気た薪も活用しつつ、問題なく焚火が出来るってもんよ。

特に沢筋の薪たちは慢性的に湿気ている可能性高いので、保険も兼ねて焚き付け用薪を持ち込むのが最適と考える。上手な方は、無しでも上手く焚火こなすのだろうが。。シノギングの場合は、各々必要と感じたものは、例え荷が増えようとも遂行すべきと考える。その分必要ない物は持っていかない。至極単純な取捨選択をすれば良いのだ。間違っても、やみくもに物を増やしたり減らしたりがないように気を付けたい。

さーさー今日も今日とて、贅沢な時はゆるりと流れ、刻々と夜も更けていくのであった。。