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7月29日「暑さを凌ぎ難所を凌ぐ」の様子

七月に入ってから猛暑が続き今年もそんな季節となりまして、毎年恒例の暑さを凌ぐに、久しぶりの難所を凌ぐも合わせて。

八月に入ると、低山の尾根を歩くシノギングは本当に暑くてやってられないので、、我々はこの時期から九月頃まで、涼を求め沢を”歩く”(登りではない)シノギングをしている。これが本当に病みつきで、毎年このシーズンが待ち遠しくなるくらい。

集合後、バスを駆使していつもの沢エリアへ向かう。雲一つない、じりじりと照り付ける太陽。正に沢日和だ。

入渓ポイントにつくと、まずはお貸出タイム。沢歩きでも相性の良いクナイと、何かと使えるツユハラヒをお貸出し。ほとんどの方が既にお持ちということで、嬉しい限りだ。

そして私が荷物整理している間、、森勝氏のパッキング講座がスタート。集合した時に既にターゲットにされていた方のザックを引っぺがし、中身を取り出し、あーしてこーして...

見違えるように綺麗なパッキングザックが形成されていく。

完成。ピシッとパッキングされたザックはやはり様になる。肝は日帰りといえどもザックに隙間を作らないよう、無駄なものを詰め込むこと。詳しくはイベント参加した方のみぞ知る。是非!

あとワンポイントとして、ショルダーを絞る際、その位置にもコツがあるよ、と。こちらも詳しくはイベント参加されたし!

そして、ターゲットにされたもう一方。雨蓋(トップリッド)は結構鬼門で、そこにさっと出せるもの収納出来て良いが、荷物入れると蓋だけダラんとなりがち。だからメイン気室にもしっかり荷物を詰めて、見栄えもピシッと良くしたいところ。

さて十分時間を調整いただいたところで、いざ入渓。こんなしっかりした階段あったかなぁ??

バシャンと足が沢へ浸かれば、足先から火照った体全体に涼しさを与えてくれる。これこれ。

一応沢を歩く際の注意点だけ一つ二つ。歩く沢は基本平たんな沢で、要点を踏まえておけば、トレランシューズのような靴でも十分歩ける。防水系シューズだけはオススメしない。答えはショート丈の長靴を連想すればわかるだろう。

流れも適度で歩きやすい。外界は暑さと日差しで大変だろうが、そんな中でも自然で涼める。最高ではないか。

暫し歩いたところで、難所を凌ぐに良さそうな傾斜があったので、早速お助け紐を使った難所を凌ぐ実地へ。

やたらめったら実戦で使うことはないが、あると何かと使えるお助け紐。そしてロープ下降上昇する上で、あると便利な道具たち。洞窟探検出身の森勝氏らしいチョイスもちらほら。

今回登ってもらうのはこちらの崖。高さは4~5m程。普通だったら上り下りしようと思わないでしょう。。

まずは登りということで、森勝氏持参のチートアイテム、アッセンダーを使用。これがあるとよりロープでの登高がしやすくなる。

ただ、お助け紐やこのアッセンダーはあくまで補助として考えるべし。

大切なのは足場ともう片方の手。特に足場はしっかりしたホールドに掛けなければ、当然上がっていくのは至難。それらの補助として使う紐、だから”お助け”紐なのだ。

完全に体重を掛けるのは厳しい(ハーネス等なければ、むしろ手で保持するのが難しい)が、ロープ強度は500㎏前後耐荷重あるので、一時的に身を預ける程度は可能。

こちらも要領を得れば、女性でも難なく登れてしまうような補助能力。

次いで、スリングとカラビナで簡易ハーネスを作っていた二人のシノラーのみで、お助け紐使った下降を。これが登りよりも難しいんだ。。

こちらも肝となるのは足場。足場あってこそ安定した下降が出来る。

こちらは登りと違って、このお助け紐があるからこそ出来る芸当。多少の勇気はいるが、女性でもこの崖を下りることが出来た。

使わないに越したことはないが、緊急時を想定して、スリングとカラビナを使った簡易ハーネスの作り方や、ロープを組み合わせた下降器の代用方法も伝授。これこそ反復で使っていないと忘れる奴なので、たまに思い出しては練習してほしい。(勿論実践で使わないのが一番良いが!)

想定以上に時間を潰せた。むしろ潰し過ぎた笑 このまま沢をいつも通り詰めても良いが、それだと休憩がゆっくり出来ないであろう。。ということで、沢歩きを程々に、ハンモック休憩を大前提の尾根上の平場を目指す。一先ず林道へ出るため、ほんの少しだけまた沢を歩く。

しっかり沢の涼を感じておく。

そして早々に林道へ帰還。暑さが身に染みる。。

目星を付けた白場がある尾根付近まで林道歩き。幸い日影が多く直射日光は避けられた。

ここかな??しっかり地形図とコンパスで確認し。

まさかの尾根歩きスタート。

渓沿いをタドリ、途中でトラバース気味にフミアトを入る。

この辺りから行けるかなと、尾根を捉えたところで分け入る。

しばらくは灌木が五月蠅く、傾斜も意外に急だ。落石に注意しながら着実に進む。

次第に間伐された針葉樹が広がる。木陰ながら、気温は高め。オーバーヒートし過ぎぬよう、ゆっくりゆっくり進む。

到着!植生は針葉樹メインだが、無理なく皆ハンモック張れるポイント。風も適度に抜けて意外に涼し気で良かった。

さっさと休憩に入る。皆場所を協力し合い、隙間に隙間に張っていき、集落完成。

各々昼食を済ませると、ミニウッドストーブで焚火の練習するシノラー勢。

常連シノラーの的確なアドバイスで無事着火にて成功。

方や、カフェテラスが如くまったりと語らいながら寛ぐシノラー勢。

そして様々な蚊取り線香たち。

1時間もすれば大概暇を持て余し始めるので、、細引きロープとタープ(自在も何もついていない奴)で屋根を作ってもらおうか。今回何度か参加はしてくれているシノラー参加者だったので、レクチャーは無し、その時培った知識を駆使して自由に張ってもらう。

少し怪しい所もあったが、意外にピシッと張れた。リッジラインを先に決めてから掛けて張るスタイルがナイス。

取り分けこのマッシャー結びを駆使できていたのはグッジョブ。

その後も復習兼ねてのロープワーク練習。

派生のロープワークその一、古冊子の簡単な束ね方。

派生のロープワークその二、手錠遊び笑(北九州限定?の遊び方)

結果、暇を持て余せない程充実した休憩時間。概ね予定通りに撤収し、来た尾根を下る。

下りだと急斜感がより増す。ザレた箇所もあるので、横歩きで重心も低めにジリジリと下っていく。

無事尾根から離脱。

時間があればもう少しだけ沢を辿ろうかと思ったが、意外に頃合い。

ということで、バスの時間調整として沢で自由時間。

20分ほど寛ぐ。あれ、今日全然歩いていないぞ笑 まぁそれでも十分楽しめた。それもシノギング。

ジャブジャブ水遊びしているようで、幼少期を思い出すな。

ヒグラシも啼いており、風情を感じる。

そうして、見計らって沢に別れを告げ、炎天下の外界へ向かい帰路に就くのであった。。ここ一番暑かった!!

これから夏本番で、この低山沢歩きのハイシーズンとなる。是非皆さんのローカルな山域で、沢歩きを実践していただければ幸い。

 

全然歩いていないのになんかキマっている、決して笑ってはいけない奴。

 

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