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冬来たる、雪の低山を凌ぐお泊りシノギング【前編】

さて、毎年恒例雪の低山シノギングの季節がやってきた。

何やら見た事あるような風景のような。。

昨年周回出来なかった宿題エリアを埋めるべく、我々は舞い戻ってきた。私はしっかりとワカンを携えて笑

奇しくも去年と同じように、この数日前に新雪が降り積もっており、雪のつき方は申し分ない。寧ろ取り付きへ向かう道中でも少し難儀する状態。

前回下りで使った尾根を遡り、稜線に出て宿題を済ます算段だ。早くもこのツボ足状態で先が思いやられる...

少しずつ記憶が蘇ってくる。そうそう急だったんだよね笑

そして急なくせに雪がしっかりついている。登りはし易いが、とにかく思ったように進まない。。

まぁ焦らず着実に登ろうや。そして今回は教訓を活かし、ローテーションでシノラッセルをこなしていく。パーティシノギングの特権。

一先ずしっかりと尾根に乗れ、少し傾斜も緩くなってきた。束の間の休息だが、それでもシノラッセルは続く。

振り替えると我々のフミアトのみ。ノートレースのシノラッセルも乙なものよ。

そうこうするとまた始まる急登シノラッセル。そうそうここは下りの時、お助け紐使ったところだ。ツボ足で行けるので、登れはするが...

ラッセルで登っていくと、幾分しずみ目の前に雪の壁が迫ってくるほどの距離に。もはや手刀ピッケルで制動も取りながら、じりじりと詰めていく。

雪の下の層はカチカチに凍っている。この斜面でツボ足で制動付けでも、その凍っている層に足が達すると滑る滑る。中々進まない。ちょっと危険でもあるので、素直アイゼンを装着する。中々スリリングな場所での停滞装着。

装着完了にて歩みを進めると、待ってましたとばかりに雪は薄くなり、ちょっとした露岩帯の尾根に到達する。装着して良かった。。

じりじりと詰めていき、ようやく難所の壁ラッセル群を越え、切り返しの尾根へ出る。心地よい。ここからは一応そこまで急ではない尾根が続く。しかし雪のつき方がやはりネックとなりそう。。

でもこの尾根はとても気持ち良い。相変わらずのローテーションシノラッセルで、幾分楽は出来たが、それでもダメージは蓄積されていく。

小高いピークを越え少し狭いスギヒノキ帯に突入。

そこから下っていくと懐かしの送電線鞍部に到達。ああそうだ、ここから細かな上り下りが続くんだったっけ。。日も傾き始め、そろそろ本日の宿も視野に入れつつ進まねば。

念のため地形図を見返し、目星をつけたはこの登ったピーク周辺とその少し下の平坦地。去年のこの辺りの記憶はあいまい。。感じ的には行けそうだが如何に。意を決して最後の登りに臨む。

まだ足は行けそうだが、流石のラッセル続きで精神へのダメージが少しずつ露呈してくる。。そんな中で繰り出される、カメラマン小川伝家の宝刀、ツヅラヲリラッセル!痺れるぜ!!

日が暮れていくー。

よし、ピークに到着。ただだだっ広いだけで、良い感覚の木々が見当たらず。潔くもう少し先の平坦地を目指す。

うーむ。こっちの方が木々はあるが意外に狭くここだという場所が見つけられず。相も変わらず強欲な我々はグルグルぐるぐると辺りをくまなく歩き回る。でも時間的にこの辺りに決め打つしかない。

そうして見つけた、少し変則だがコの字に貼れる宿を発見。チェックイン。

さて、ささっとヨヒヤミを着込み、汗処理と防寒をしつつ、寝床の構築に入る。雪上はここからが長いのだ。。

まずハンモックが上手く埋まるように棺桶用の堀を形成しつつ、間取りも考えて整地をしていく。

整地が完了し、ハンモックを設営。いやー時間がー

日が暮れていくーー

ほぼ暗がりの中、からがらタープまで張り終え、何とか落ち着く。いやぁなんだかんだがっつり行動してしまったな。。今宵は良い晩酌にありつけそうだ。。

意外に程度の良い枯れ枝が散見していて、薪には困らなかった。気温は-5℃前後。思った程下がっておらず、少々残念ではあるが、それでも当然寒いので、がっつり焚火スタート。これが雪上での最高な贅沢。。

隣では豆炭でしっぽり始めていたボス柳谷。

三人とも適度な距離感の、少し面白い構図のハンモック村。ハンモックタイベックビビィが映える映える。

そしてぽつりぽつりの会話が非常に心地よい。

充実した時間はあっという間に過ぎていく。そうして今宵も更けていく。。

 

後編へ続く。

 

 

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