goo

沢と暑さを凌ぐお泊りシノギング【後編】

前編はこちら

 

一雨降られる前に、ささっと設営を済ませる。まぁまぁの斜面だが、流石のハンモック。工夫をすれば快適な別荘の出来上がり。

谷に尻を向けた一人は若干無理矢理感はあるが、足元周辺は凌ピッケルで少し掘り下げ、座った時に足が自然な地面接地になるよう一工夫。こういう手間を加えながら構築しいくのも楽しみの一つ。ハンモックだからこその醍醐味だ。

そうこうしていると、やはりきましたザーッと夕立。高を括ってタープの張り具合が緩かった二人は四苦八苦。。前方庇に溜まる雨を時折落としながら、雨雲が抜けるまで凌ぐ。

弱まった所で、ピンッとタープを張り直す。絶妙な交差具合と張り具合。うむ、完璧。

面倒臭くなる前に、お隣の支流にて水を汲み、併せて一雨降った後の厳正な薪探し。

雨の後でも、良く選定すれば比較的良質な薪は見つかるもの。地面にべったり転がっている枝群は溜まった水分や湿気を吸っており厳しいが、例えば比較的大きくまとまった形で散布している折れ枝や枯れ枝は、一部が地面から浮いている状態となっており、意外にその部分は表面は湿っているが中は乾いていたりする。その具合も、細い部分の枝を折ってみれば分かる。パキッと音を奏でればOK。そんな枝・薪を大中小狙って集めていく。足りなくなってからまた調達するほど面倒な物はないので、我々はいつもこんもりと調達しておく笑

さてさて一段落した所で、焚火晩飯の開始。表面だけとは言え湿った薪たちは、最初の焚き付けが中々難しいので、焚き付け用のカラッカラに乾いた薪を数本持参しておくと良い。(最早我々はデフォルト持参)一先ず火を起こせれば、湿った薪は乾かしながら上手くやりくりできる。

思い思いに作っては食らう。

腹は満たされ、熾火も落ち着てくると、モード赤提灯のヘッデンの下で晩酌タイム。

ポツリポツリと語らいながら、一杯。

物思いに耽りながら、また一杯。。

クワガタと戯れながら、またまた一杯。。。

そうして夜は更けていく。

 

明くる朝...

 

怒涛な一日の始まりとは露知らず、むくりむくりと起きてはゆっくりと朝を満喫する。

秘密道具を広げて、皆で試してみたり。

昨夜に二日目のルート打ち合わせはしており、沢は十分満喫できたし、最後まで詰めると下り戻りが少々長くなりそうなので、早々に谷から延びる尾根を詰めるルートを選定していた。地形図で見ても、凌甲斐ありそうだ。恐らくフミアトは皆無で未知数な点と、気温が上がる前にある程度登っておきたいので、いつもより少し早めの出発時間とする。はやばやと撤収に勤しむ。

まずは谷を挟んで対岸に移る。

対岸を少し上がった広い始点の尾根をロックオン。しっかり確認。いざ登らん。

広い尾根は直ぐに尾根らしく隆起していき、早速この地域特有の露岩部にぶち当たる。

ここがまぁ中々の曲者で、難儀。苔とグズグズな箇所もあり、慎重に詰めていく。

やっとこ抜けても急斜面の登りと厭らしい藪が続く。

そして時折露岩を挟む。フミアトか獣道か、不明瞭なルートが続く。

壁に近い斜面をよじ登る。しっかりした枝木が生えており、手掛かりがあるのが唯一の救い。

抜けると狭いながら平たい小ピーク。暑さからくる汗と冷や汗とが混じったカオス状態が続いたな。。ようやくの休めそうな所で小休止。

次第に痩せ気味な箇所も増えてくる。。

ピシャっと決まった、ハカマスカートとクナイ・ショートの組み合わせ。この二つは相性が良い。

なんだか先と似たような痩せ尾根だが、少し藪っぽいナイフリッジな頂点と、一段下がった崖側だが歩きやすそうな道の二者択一。手堅い後者を選んだ柳谷だが。。

直後、嘗てない惨事に見舞われる。。(滑落では無いよ)

気になる人はいつか柳谷に聞いてみよう笑

 

ショッキングな出来事の後、小休止を取り、暫し心を落ち着かせる。ジリジリと気温も上がりだし、汗は吹き出すばかりだが、幸い標高は1000mを越えており、時折抜ける尾根上の風が心地よい。

気を取り直りて、再び尾根を詰める。落ち着いたと思ったが、相変わらずの岩肌と尾根上の藪が続く。

尾根上の露岩部は、岩を詰めるのか、横を巻くのか、しっかり見極めながら進む。見誤るとドン詰まるので、慎重に行きたい所。

主稜線までせいぜい300m程の登りのはずが、倍以上の登りの疲労感。精神と肉体、同時に攻められている感じ。分岐点は少なく、主稜線も目の前に見え始めているので、これが最後だーと自らを鼓舞しながらひたすら登る。

ようやく捉えた主稜線のピーク。地図の地形を見極め、目指す主稜線の道はピークから東側に延びている。北東側からの尾根を詰めてきたわけだが、ピークは踏まずとも直下で北に直線トラバースすればその東の尾根道に繋がる。そうと決まればガッツリと直進トラバース。

晴れて道のつく主稜線へ合流。長かった。。

ここからはほぼ下り。道がついているとはいえ、破線に近いマイナールートでまだ気は抜けそうにないが、まったくもって先の登りに比べたら快適そのもの。

時折混じるフラットな道は、適度な木立による木漏れ日と、稜線上の風が抜け、正に地獄からの天国。

ただ、思った以上に稜線までの登りに時間を要し、午後からまた天候も崩れるという予報。この尾根を詰めて来た沢に下りる予定だったが、破線とはいえ最後の方の下りは厳しそうで、何よりまだまだ距離がある。その後の天候と肉体的ダメージも考えると。。そして我々が取った行動は。。

鞍部から延びるエスケープルート笑

こんなに整備された道が歩きやすいとは...整備している方々に感謝。ジグザグと下りやすく作られた谷沿いの道を特急で下る。

それでもやはりマイナーなルートか。最後の方は道が不明瞭となっており、少しばかり苦戦。

何とか車道沿いの沢に下りて来られた。

そして待っていたのは長~い車道歩き...

下山後で良かったが、途中ガッツリと雨も降り出し、辛々集落へ戻ってくることが出来た。これもまた凌かな。

 

夏、沢を絡めた超シノギングは、相変わらずのちょっぴり甘酸っぱい(?)浪漫溢れるシノギングと相成った。

 

三人衆、前・後にて〆

 

 

■今回使用したウェアとギア。

【柳谷】

クビマキ(絶賛販売中)※着用は試作色

ヤマボウシAir(絶賛販売中)※二日目

ハチジュウハチヤ七分袖 (絶賛販売中)※着用は試作色

ウロコシャツ七分袖(試作品)※二日目

アヲネロ(絶賛発売中)※着用は新色

ハカマスカート 横縞(試作品)※二日目

クナイ(試作品)

クナイ・ショート(絶賛販売中)※二日目

ハヲリモノocta(絶賛販売中)※着用は試作色

スーパーフィットメッシュグローブ(絶賛販売中)

ヤマバッグ(絶賛販売中)

タモツ、ウルオス(絶賛販売中)

モグ???(試作品)

モグカバー(試作品)

ヌノバケツ(絶賛販売中)

小さいヌノバケツ 角(絶賛販売中)

行燈風シェード(絶賛販売中)

シノギチャブダイ(絶賛販売中)

シノギチャブダイ三脚取付具(絶賛販売中)

凌ピッケル(絶賛販売中)

 

【谷島】

ヤマボウシ(絶賛販売中)

クビマキ(絶賛販売中)※着用は試作色

ウロコシャツ七分袖(試作品)

ミチクサ(絶賛販売中)※着用は試作色

ハゴロモ(試作品)※二日目

ナツミチ(絶賛販売中)※着用は試作色

ジュードーパンツ(試作品)※二日目

クナイ(試作品)

ハヲリモノocta(絶賛販売中)

カルフワタオル(この秋冬販売開始!)

スーパーフィットグローブ(試作品)

ヤマバッグ小(絶賛販売中)

ハンモックアンダーキルト(試作品)

ヌノバケツ(絶賛販売中)

小さいヌノバケツ角(絶賛販売中)

行燈風シェード(絶賛販売中)

シノギチャブダイ(絶賛販売中)

凌ピッケル(絶賛販売中)

 

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする