海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

反動判決が続く中で護岸工事が進められている。

2018-03-14 23:56:52 | 米軍・自衛隊・基地問題

 14日(水)は山城さんの裁判があり、海上行動のメンバーも那覇地裁に行った人が多かった。しだいに風が強くなるとのことで、この日はカヌーは海に出ず、船でK2護岸やK4護岸の様子を確認した。

 昨日13日は、沖縄県が岩礁破砕の差し止めを求めた裁判で県が敗訴した。今日は山城さんほか3名に執行猶予付きの有罪判決が下っている。新基地建設を強行する安倍政権に対し、司法は追随し後押しする機関になり果てている。それに意を強くして、辺野古の海では今日も護岸工事が進められている。

 K2護岸では内側に被覆ブロックを設置する作業が行われていた。昨日も書いたが、2枚目の写真で被覆ブロックが積まれたあたりまででK2護岸は完成し、その先のショベルカーが置かれた捨て石部分からK3護岸に入っている。内側の被覆ブロック設置が終われば、K3護岸を伸ばす捨て石の投下が行われる。

 K3護岸の延長線上では、潜水作業が行われていた。海底の状況を確認しているようだが、埋め立てを前提にした作業でしかない。

 K4護岸では前日に続き、捨て石の投下が行われていた。K2護岸の場所に比べれば水深があるが、それでも2~3メートル、部分的に深い所でも4メートルほどでしかない。K2護岸とは被覆ブロックの形が違い、こちらの方がしっかりと組みあされる形で、波を消す穴も多い。

 被覆ブロックの外には本来、消波ブロックを設置しないといけない。しかし、沖縄防衛局は護岸を早くつなげて囲い込むため、消波ブロックは置かずに捨て石を投下して護岸を伸ばすことを優先している。台風が来る前につなげようと作業を急いでいる。まずはその狙いを打ち砕くことが大切だ。

 仮設道路のK1側では、先端部に置かれていたクレーン車が昨日撤去され、今日も工事の動きはなかった。

 天皇・皇后が3月27日に来沖する。その準備と警備に機動隊があてられるため、ゲート前まで手が回らず、しばらく資材搬入が止まるという。皮肉な話だ。ただ、辺野古岬近くの作業ヤードには大量の砕石が蓄積されており、それを使って海の護岸工事は進められる。

 陸路からの資材搬入は無くても、海からの搬入は続けられるかもしれない。ゲート前の活動で余裕が生まれるなら、ぜひ海の抗議行動に参加してほしい。カヌーを練習して乗るのもいいし、船から抗議の声をあげることもできる。K2・K3護岸は大潮の干潮時には歩いて抗議することも可能だ。

 新基地建設工事をしている傍では、米海兵隊の訓練が行われている。ゴムボートや水陸両用車が海を走り、空ではオスプレイやヘリ、戦闘機が爆音を響かせる。沖縄に米軍基地の負担を押しつけ、日本(ヤマトゥ)は平和と安全を享受する。

 まったく反吐が出るほどうんざりする。自分たちは米軍基地の負担をまぬがれていながら、沖縄にヘイトスピーチを行っているヤマトゥンチューほど恥知らずはない。 

 


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 粉塵が舞い上がるK9護岸/... | トップ | 翁長知事は手をこまぬいてK... »
最新の画像もっと見る

米軍・自衛隊・基地問題」カテゴリの最新記事