海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

うわいびーさ(終わり寒さ)の海で

2016-03-25 23:51:22 | 米軍・自衛隊・基地問題

 25日は朝、カヌー6艇で松田ぬ浜を出発した。3月下旬の冷え込みで、これがうわいびーさ(終わり寒さ)だろう。71年前は米軍が艦砲射撃や空爆を集中し、慶良間諸島への上陸を皮切りに沖縄戦が本格化した時期でもある。沖縄戦で殺戮と破壊を行った米軍が今も我が物顔で沖縄を占拠している。

 松田ぬ浜でカヌーの準備をしている間、訓練を終えた米軍の水陸両用車が内陸部に移動していった。そのあとゴムボート4艇と水上バイクを出してカヌーが通り過ぎるのを待っていた。米兵が日本人女性にレイプ事件を起こしても、ろくな抗議もできずに米軍の好き勝手を許している。なんと情けない政府だろうか。

 行き帰りにキャンプ・シュワーブ内の映画館を注視した。前日に続き、午前中作業員の姿は見えなかった。この一帯も新基地建設の範囲内であり、いずれ更地にされる場所だ。映画館の解体工事を進めることは、代執行訴訟の和解に対する国の背信行為であり、米軍の進めている工事などという言い逃れは通用しない。

 長崎の岩場を抜けてフロートを越え、スパッド台船を目指した。いったいいつまでこれらの台船を大浦湾に放置しておくつもりか。リース料だけで毎日どれだけの無駄が生じているか。

 海底ボーリング調査は、あと深場の1か所だけというのだから、スパッド台船はもう必要ないはずだ。錆びるにまかせて使用不能になっても、国が補償してくれるから…、と業者が考えているなら、ふざけた話だ。

 スパッド台船からコンクリートブロックを積んだ台船、緑の台船、海底ボーリング調査用のガイドパイプを回るのが、このところのカヌーの基本コースとなっている。浅瀬の岩場から大浦湾の深場まで漕ぐだけでなく、途中にはフロート越えもあり、カヌーにとって良い練習コースにもなっている。

 海上からは陸上部での作業の様子が見える。工事中断を国がきちんと守っているかを監視するためにも、海上行動は天候が許す限り続けられる。ぜひ参加してほしい。

 長島の間を抜けて同島で休憩をとり、カヌー全艇無事に松田ぬ浜に戻った。


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