海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

浜での座り込み開始から5000日集会とゲート前での抵抗。

2017-12-26 23:58:53 | 米軍・自衛隊・基地問題

 2004年4月19日に那覇防衛施設局(当時)が辺野古沖でのボーリング調査を開始しようと、辺野古漁港に資材を搬入しようとした。それを阻止するための座り込みが始まってから、26日は5000日の節目を迎えた。午後12時からキャンプ・シュワブ・ゲート前で集会が開かれるので、カヌーの行動は控えて午前中、船による監視が行われた。

 午前11時半頃、辺野古漁港の桟橋から辺野古沿岸部の工事の様子を確認した。K1護岸では被覆ブロックを設置する作業が行われていた。

 N5護岸でも同じく被覆ブロックの設置が行われていた。両護岸とも28日の仕事納めまでには被覆ブロックの設置を終える予定だろう。

 鉄塔前の仮設道路建設現場では、K1とN5護岸をつなぐために根固め用袋材を設置し、間に捨て石を投下して道路を伸ばす作業が進められていた。

 午後12時にゲート前に移動し、浜での座り込み5000日集会に参加した。海勢頭豊さんの歌のあと、ヘリ基地反対協の安次富浩さんや平和運動センター議長の山城博治さん、国会議員、県議会議員、稲嶺進名護市長などのあいさつが続いた。政治家の発言が大多数で、ゲート前や海の現場で行動しているメンバーからの発言はなかった。

 山城博治さんはあいさつの中で翁長雄志知事に対し、奥漁港の使用取り消しと埋め立て承認の撤回を1日も早く行うよう求めた。呼応する拍手と歓声が上がった。その後の議員のあいさつの中で何名かが、仲間への批判はやめるべきだ、と遠回しに山城さんを批判していた。埋め立て承認の撤回は翁長知事の選挙公約であり、その実行を求めて何が問題なのだろうか。

 県政与党の間では、来年11月の県知事選挙にあわせて、辺野古新基地建設の是非を問う県民投票を検討しているという。つまりは翁長知事が選挙公約を果たさなくてもいい、ということらしい。それが沖縄の有権者に与える失望や反発を県議会与党議員たちは考えないのだろうか。

 そもそも来年の11月までに辺野古沿岸部の工事がどれだけ進むか、集会で発言した議員たちはどれだけ真剣に考えているのか。集会後の午後3時前からこの日2回目資材搬入が行われた。私の見る限り集会で発言した議員たちの姿はゲート前になかった。

 議員たちは1時間の集会に参加してすぐに帰ったのだろうか。せっかく辺野古に来たのだから、辺野古の浜から沿岸部の護岸工事や仮設道路工事の状況は自分の目で確かめただろうか。現場の状況を知らずして県民投票を論じるなど、私から見れば愚劣としか言いいようがない。

 集会では稲嶺市長の危機感に満ちた発言が印象的だった。市長選挙をたたかう当事者だから知り得る事実があるのだろう。29日には菅幹事長が来沖するようだが、稲嶺市長を潰せば沖縄の状況は一気に変わる、そういう意気込みで安倍政権は名護市長選挙に全力投入してくるはずだ。心してかからねばならない。

https://www.youtube.com/watch?v=XR3EEmuYAro&feature=youtu.be

 午後2時50分頃、ゲート前に座り込む市民を排除する沖縄県警の動きが始まった。機動隊車両がゲート前にさしかかったとき、市民がその前に立ちはだかって抗議の声を上げた。

https://www.youtube.com/watch?v=_Coj7AFC8x4&feature=youtu.be

 5000日集会のあとも残ってゲート前に座り込んでいた60人余の市民に対し、沖縄県警・機動隊による強制排除が始まった。力尽くで暴力的に排除する機動隊に対して、市民の必死の抵抗が続いた。60人でも簡単には排除できない。100人、200人と人が集まれば、ゲート前から資材を搬入することはできなくなる。

 選挙や翁長知事の撤回が重要なのは言うまでもない。しかし、何よりも大切なのは一人ひとりが主体的に辺野古新基地建設を止める行動を実行することだ。何も難しいことではない。ゲート前に多くの市民が座り込めば、沖縄県警・機動隊も手の出しようがなくなる。安倍政権が最も恐れているのは、市民が本気でゲート前と海で行動することなのだ。

 わざわざ辺野古まで来て行動するには、自分の時間をやりくりして何かを犠牲にしないといけない。それをやる気があるのかないのか、そこまでやって止める意思があるのかが問われる。口先でいくら立派なことを言っても、ネットでどれだけ過激なことを書いても、実際に止める行動をしなければ工事はどんどん進む。護岸工事の進捗状況を見れば、悠長なことを言っている暇はない。

 排除した市民を機動隊員と警備車両で歩道に囲い込み、ゲートから資材搬入が行われた。石材を積んだトラックやミキサー車などがゲートに数珠つなぎとなり、国道は大渋滞が発生した。この現実を政治家たちは自分の目で見て、肌身で機動隊の弾圧を経験すべきなのだ。それをやらずして市民の代表といえるか。

 政治家の仕事は議場だけではないはずだ。わずかな時間でもいい。政治家が入れ代わり立ち代わりゲート前に来て、警察権力による市民への暴力を糾弾し、監視すれば、抗議する市民のケガや逮捕も今よりは減るはずだ。以前は水曜行動に集まっていたはずだが、今どれだけ議員たちが辺野古で行動しているのか。

https://www.youtube.com/watch?v=0LW37vZ_qXo&feature=youtu.be

 機動隊による囲いが解かれたあと、市民は歩道や車道で抗議を続けた。ゲート前は大型車両の排気ガスと石材の粉塵で空気が汚れている。そういう状況で1時間以上抗議が続けられる。こういう闘いが5000日、いや沖縄戦から72年間、沖縄人は米軍の圧政に抗して闘い続けてきたのだ。

 日本の安全のために沖縄に犠牲を強いる。その構図をいつまで放置するのか。見て見ぬふりをするな。

 


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