海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

K3護岸工事への抗議と海保GBの超低速走行の異常さ。

2018-04-14 10:42:03 | 米軍・自衛隊・基地問題

 13日(金)は午前8艇、午後11艇のカヌーで抗議船2隻とともに、K3護岸の工事に対して抗議を行った。海上保安庁に守られて先端部に捨て石を投下する作業が続けられた。

 現在、捨て石が投下されている場所は、浅い砂地でジュゴンのエサとなる海草が生え、大きなヒトデがあちこちに見られる。ナマコや貝その他を含めてこれらの生き物が日々、海に投下される石によって押し潰され、殺されているのだ。稀少サンゴにだけ焦点をあてればいいと言うものではない。

 その稀少サンゴすら沖縄防衛局は保護しようとしない。成功の可能性が低い「移植」をアリバイ的にやろうとし、再申請に県の承認が得られないと、サンゴの近くで進められている仮設道路の工事を再開した。

 13日も先端部に根固め用袋材を積む作業が行われていた。即刻中止すべきだ。海を埋め立てて何がサンゴの保護か。

 大型のオイルフェンスはそれだけ大きな障害だが、またがってカヌーを入れようとすると海保のゴムボート(GB)がカヌーやオイルフェンスを押し、ただでさえ不安定なオイルフェンスを揺らし傾ける。そのために海に落ちるメンバーもいる。

 ネットであれこれ論評するのは簡単だが、現場で行動するのは簡単ではない。カヌーチームは年齢、体力、技量など異なるメンバーが集まっているので、それぞれ工夫しながらオイルフェンスを越えている。もちろん、オイルフェンスの外からプラカードを掲げたり、抗議の声をあげるのも大切なことだ。

 何度も抗議をくり返しているうちに、内側のオイルフェンスまで達し中に入ったメンバーもいて、短い時間だが工事が止まった。個人の力量もあるが、ほかのメンバーがあちこちでカヌーを入れたり、入れようとすると、海保のGBがその対応に追われ一瞬、フリーになるメンバーが出る。それを生かせるかどうかだが、チーム全体の協力があって初めて成果も出せる。

 多くの人がカヌーに乗って抗議すれば、護岸工事を止めることは可能だ。今カヌーに乗っているメンバーもいろんな人が集まっている。運動が得意でない人も、練習を重ねてカヌーで抗議している。カヌーの抗議は難しい、という先入観を持っている人もいるだろうが、そんなことはない。積極的に初心者練習に参加してほしい。

 問い合わせはここまで → https://henokoblue.wixsite.com/henokoblue

 オイルフェンスの中で拘束されたカヌーメンバーは海保のGBで松田ぬ浜に運ばれ、解放されるのだが、最近は極端にGBが低速走行をしている。拘束時間を長引かせ、抗議の回数を減らそうとしているのだろうが、異常なほどの遅さだ。下の映像を見てほしい。

https://www.youtube.com/watch?v=V4Srw-Md6C0

 海上で止まっているのではないか、と思う人もだろう。海保は安全のためにこういう低速走行をしているという。しかし、そのために普通に走れば10分もかからない距離を、30分以上かけるのははざらで、時には解放まで1時間近くGb上に拘束することもある。

 気温が上昇するなか、拘束されて水を持っていないメンバーもいる。エンジンの排気ガスと暑さで体調不良を訴えるカヌーメンバーも出ている。海保の保安官のように若者ばかりではない。このままでは熱中症にかかる人もいるだろう。「安全」を口にするなら、海保はこのような姑息な嫌がらせ、時間稼ぎをやめるべきだ。


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